【ヨハネスブルグ27日聯合ニュース】マラウイのビング・ワ・ムタリカ大統領は27日、ソウルで来月開催される20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)を前に行った聯合ニュースとの書面インタビューで、アフリカが直面している問題を解決するため、G20がマラウイの成功から得るものがあると信じていると述べた。
 また、アフリカの開発においては供与国とのパートナー関係を設定する必要があると強調し、食糧安保などの分野でマラウイが収めた成功はアフリカ大陸全体が共有しなければならないと強調した。ムタリカ大統領は、アフリカ連合(AU)総会議長としてサミットに出席する。以下は一問一答。
――マラウイはオブザーバーとしてG20ソウル・サミットに参加することになったが。
「G20には6月のトロント・サミットに初めて出席した。アフリカ統一機構(OAU)から出発し、アフリカ連合に至ったAUの議長として、G20サミットに出席することになったのは、実に意味深く、国のプライドを高めることでもある。G8とG20構成国の一部は、アフリカ問題の解決方向を探るG20の協議にAU代表を招きたがらないようにみえた。ここ数年間、マラウイは年平均7.6%の経済成長を遂げ、貧困国から食糧供給国に変わった。アフリカが直面している問題を解決するため、G20がマラウイの成功から得ようとするものがあると信じている」
――エチオピアもソウル・サミットに招待され、アフリカ諸国からは南アフリカ共和国とあわせ3カ国が出席する。アフリカを代表する立場として、今回のソウル・サミットがどのような方向に進むべだと考えるか。
「ことし初めAU議長に就任し、アフリカの共同繁栄を目標とする5カ年ビジョンを提示した。ことしがその初年度となる。アフリカには別に問題はない。ただ、国民の福祉向上という課題を抱えているにすぎない。アフリカは豊富な資源を保有している。アフリカが貧乏なわけではなく、ここに暮らす人が貧しいだけだ。アフリカが解決すべき最優先課題は食糧安保だ。5年後には、アフリカで空腹のまま夜を迎える子どもがいてはならない。どの国も国民が飢えては発展は望めない。
 食糧安保を確保するためには、食糧運送に必要な交通インフラを構築し、食糧の生産と分配を促進するためのかんがい施設とITの発展が必要だ。また、暴力と戦争を防ぎ、平和を達成することもアフリカの最優先課題の一つだ。米ニューヨークで先ごろ開かれた国連総会では、母性保護が特別な注意を要する問題だと確認した。AUもこの問題に焦点を当てている。ソウル・サミットではアフリカの課題解決を模索するだけに、こうした最優先課題に重点を置く必要がある。平和なき発展があり得ないのは明白だ。戦争が社会・政治・経済面で人に与える悪影響はいくら強調しても足りない。
 アフリカ諸国と供与国とは平等なパートナーになるべきで、主従関係になってはならないということも非常に重要だ。アフリカ諸国も供与国から抑圧的で退行的な援助条件を取り除き、開発議題を立案しなければならない」
――マラウイがソウル・サミットで特に提起する議題は。
「マラウイは9の最優先課題に重点を置いた開発計画を推進している。食糧安保の確保や農業開発、環境と気候変動対応、交通インフラ構築、通信技術改善などだ。国連総会以降、マラウイは母性保護と妊産婦死亡率の下落を優先課題に追加した。マラウイは他国と経験を共有する準備ができている。食糧安保など、いくつかの分野でマラウイが収めた成功はアフリカ大陸全体で共有するべきだと信じている」
――サミット議長国としての韓国の役割に対し、アフリカの代表として特に注文することは。
「2国間の会合を開き、アフリカが直面している課題を話し合いたい」
――マラウイと韓国はまだ協力関係が深くない。ソウル・サミットを契機とした協力強化策の腹案は。また、特に韓国企業の投資を必要とする分野は。
「今回が両国間で初めての首脳訪問となるが、根本的にはG20サミット出席のための訪問だ。われわれは開発と経済協力に向け、韓国再訪問が実現するよう望んでいる。マラウイは多くの分野で韓国の投資を切実に求めている。まず、政府当局者と企業家同士が議論を始め、その後の(トップ間)会談でさらに包括的な協力計画が議論できると思う」

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