【ソウル14日聯合ニュース】主要国間の為替問題をめぐる葛藤(かっとう)が深まるなか、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が22日から2日間、慶尚北道・慶州で開催される。企画財政部の尹増鉉(ユン・ジュンヒョン)長官、韓国銀行の金仲秀(キム・ジュンス)総裁の主宰で、来月にソウルで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)の主要議題に対する点検と調整が行われる。
 特に、「世界経済」セッションでは先進国と新興国が、グローバル経済の最大論点に浮上した為替問題をめぐり、国際通貨基金(IMF)・世界銀行の年次総会に続き、再び激論を交わすとみられる。
 今回のG20財務相・中銀総裁会議は▼世界経済▼強固で持続可能かつ均衡ある成長のための枠組み(フレームワーク)▼IMF改革および国際金融セーフティーネット▼金融規制改革▼金融疎外層の包容やエネルギーなどその他イシュー▼コミュニケ署名――の5つのセッションで構成される。
 世界経済セッションでは、IMFなど国際機関から世界経済の現況に関する報告を受け、先進国の財政健全性問題、グローバル不均衡、新興国への資本流入拡大など世界経済のリスク要因を点検する。グローバル不均衡が案件に含まれることから、新興国の通貨切り上げをめぐり、先進国と新興国が激しく対立することが予想され、G20議長国の韓国がどう仲裁するかが注目される。
 フレームワークのセッションでは、ピッツバーグ・サミットで発足した強固で持続可能かつ均衡ある成長のための枠組みの進行経過を点検し、国別の政策代案を協議する。ソウル・サミット以降のフレームワーク運営方向に関する話し合いも行われる。
 IMF改革と国際金融セーフティーネットのセションでは、ソウル・サミットでIMF出資比率と支配構造の改革に成功するよう、主要争点を調整する。特に、韓国政府が主導的に進める国際金融セーフティーネット議題と関連し、信用力の高い新興国を中心に柔軟な融資を行う「フレキシブル・クレジット・ライン(FCL)」の改善、金融市場が混乱している加盟国を対象に予防的な融資を行う「予防的クレジット・ライン(PCL)」の新設など、これまでの成果を確認し今後の方向を協議する。
 金融規制改革セッションでは、金融規制案を議論しているバーゼル銀行監督委員会(BCBS)と韓国の金融安定理事会(FSB)がそれぞれ、銀行資本・流動性規制の改革案と大手金融機関の規制案づくりについて、進行状況を報告する。また、マクロ健全性規制や新興国視点の金融規制改革など新規イシューのG20議題化案も検討される。
 このほか、金融疎外層の包容やエネルギー価格変動性問題の対処案などに関する論議も行なわれる予定だ。
 尹長官は23日の会議終了後、議長国代表として公式記者会見を開き、コミュニケの主要内容などを発表する。また、米国のガイトナー財務長官が会見を要請しており、検討している。
 一方、慶州会議に先立ち19日にはBCBSの会議が、20日にはFSB総会がそれぞれ、ソウル・三成洞のCOEX(韓国総合展示場)で開かれる。

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