【ソウル8日聯合ニュース】韓国語を母国語としない外国人と在外同胞を対象に韓国語の力を認証する試験、韓国語能力試験(TOPIK)の世界化が進んでいる。
 韓国語能力試験は、韓国語を世界に普及し、韓国に留学または就職する際に活用できるような試験という趣旨で、1997年10月に初めて施行された。初年度は韓国、日本、カザフスタン、ウズベキスタンの4カ国14地域で試験が行われ、2274人が出願した。
 その後、1998年は2663人、1999年は3445人、2000年は4850人と毎年少しずつ出願者が増え、2003年には1万416人で1万人を突破。2007年からは年2回の実施となり、出願者数も2006年の3万270人から2007年には7万2292人、2008年には14万2804人、2009年には17万507人と、大幅に増加している。こうした変化にはアジア、欧州などでの「韓流ブーム」も一役買ったと分析される。
 出願地域もさまざまだ。1998年にニューヨークやロサンゼルスなど在住韓国人が多い米国の大都市でも試験が実施されるようになり、東南アジア、南米、欧州、アフリカなどにも年々拡大している。ことしはスペインを含む39カ国136地域で試験が行われる。
 現在は韓国教育課程評価院が試験を主管しているが、韓国語能力試験を国家ブランドに育成し、優秀な留学生を誘致する主要手段として活用するため、来年からは国立国際教育院に試験管理業務が移管される。
 これと関連し、教育科学技術部と国際教育院は8日、韓国語能力試験の活用度アップに向けた中長期発展案を進めると明らかにした。英語検定のTEFLと米国の大学院入学共通試験GREを合わせたような性質の試験「アカデミートピック(A-TOPIK)」を、早ければ2012年から外国人と在外同胞を対象に実施するというものだ。
 韓国語能力試験は、韓国語学習者や外国人留学生らが主な受験者となる一般韓国語能力試験「S-TOPIK」、韓国企業就職希望者が主な受験者となる実務韓国語能力試験「B-TOPIK」の2つに分けられているが、韓国に留学する外国人学生が増えたことで、留学生専用試験を別途開発する必要が生じたと、教育当局は話している。
 国際教育院関係者も、外国人留学生が大幅に増加したものの質管理が不十分だとの指摘が多く、特に一般韓国語能力試験は高等教育機関で必要とされる韓国語能力を評価するには限界があると説明した。
 このため、2012~2013年の初施行を目標に、来年初めから留学生専用試験の開発に入り、同下半期(7~12月)には韓国内で模擬評価を実施する計画だ。
 このほか、スピーキングだけを評価する「スピーキングTOPIK」試験の開発や、海外に進出した韓国企業と協力関係を結び、現地外国人社員を採用する際に韓国語能力試験優秀者を優待する案なども検討している。
 国際教育院関係者は「優秀な外国人に親韓派になってもらうという戦略を立て、その手段として韓国語能力試験を積極的に活用するという考えが、中長期計画の中核だ」と説明した。

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