【ソウル1日聯合ニュース】最近のハクサイ価格急騰を受け、政府は価格安定に向け中国産ハクサイを緊急輸入することを決めた。
 農林水産食品部が1日、冬用キムチ漬けのシーズンに向けた野菜価格安定策を打ち出した。今月中に農水産物流通公社を通じ、中国からハクサイ100トン、ダイコン50トンを優先的に輸入し、その後は韓国内の需給状況を考慮したうえで追加輸入する案を検討する計画だ。また、現在ハクサイは27%、ダイコンは30%の輸入関税が適用されているが、これらを一時的に撤廃する。
 中国などからのハクサイ輸入量は、年間100~200トン前後。ハクサイが高かった2007年(8~12月)の輸入量は、2059トンだった。
 また、通常1~4月に出荷される契約栽培の越冬用ハクサイを12月中に前倒しで出荷させ、5万~6万トンに達する秋のハクサイ需要に対処する。
 キムチ漬けシーズンを狙ったハクサイほか野菜類の出庫時期調整など不公正取引、価格談合を防ぐため、国税庁や公正取引委員会など関係機関と共同で取り締まりと調査を実施する。
 あわせて、産地の流通業者と協議し、今月中旬までに高冷地野菜出荷残量(ハクサイ2万トン、ダイコン8000トン)の早期出荷を誘導する。冬植えのハクサイなど代替品目の消費拡大も誘導する。
 このほか、各級地方自治体や農業協同組合などを通じ、全国主要都市で市場を開き、市中より10~20%安い価格で冬用キムチ漬け用のハクサイを供給する。
 農林水産食品部は、ハクサイやダイコンの価格の急騰は、異常気温による栽培面積減少、病虫害のため生産量が例年に比べ3~4割少ないためだと説明している。最近の供給量不足は今月中旬まで続き、野菜価格は高止まりするとみられるが、下旬以降は下がるとの見方を示した。
 ただ、この対策は一時的に供給量を増やすことに重点を置いたもので、流通過程の改善、野菜類流通業者の暴利根絶、気候変動に対応した中長期的案は盛り込まれていない。

Copyright 2010(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0