【フランクフルト・ベルリン22日聯合ニュース】企画財政部の尹増鉉(ユン・ジュンヒョン)長官が秋夕(中秋節)連休(21~23日)にも海外歴訪を続け、11月にソウルで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会合の中核議題をめぐる主要国の意見の隔たりを埋めつつある。特に欧州の中核国となるドイツは、G20議長国・韓国の企画財政部長官の来訪に感謝を示すとともに、主要議題に対する韓国の立場を最大限尊重すると表明した。
 尹長官はロシアで21日午前(現地時間)に両国経済共同委員会を終えた後、同日午後にドイツ・フランクフルトへ移動し、すぐにドイツの学者らとの会合を主宰。続いてドイツ連邦銀行のベーバー総裁、欧州中央銀行のトリシェ総裁と相次ぎ会うなど、午前零時を回るまでタイトなスケジュールをこなした。ベーバー総裁は、懸案を話し合うため尹長官との会合に予定より1時間多く割き、トリシェ総裁は尹長官と夕食をともにしながら2時間以上にわたり議論した。
 尹長官は22日にはベルリンでショイブレ財務相と会談するため、目を覚ますや列車に乗り込み、会談後はフランスのスラガルド経済・産業・雇用相らと会うためパリへ移動した。
 こうした強行軍のかいがあり、G20首脳会合の議題に対する会合の成果は満足いくレベルと評価されている。
 尹長官はベーバー総裁との会合で、新興国・途上国のため危機予防メカニズムの構築が重要だと強調し、先の国際通貨基金(IMF)融資制度拡充以外に、グローバル金融安全網の導入にも協力を求めた。
 ベーバー総裁はこれに対し、グローバル金融安全網はモラル・ハザードなどの懸念のため依然として否定的な面があるが、さらなる議論の余地があると、従来より姿勢を軟化させた。
 尹長官はトリシェ総裁との会合では、世界経済の回復スピード鈍化、高い不確実性のため政策協力が必要だと強調。トリシェ総裁は、今後の危機予防のためには金融改革が何より重要だとし、「これまでの金融規制議論でG20議長国の韓国が見せたリーダーシップに感謝する」と述べた。
 尹長官はまた、ショイブレ財務相と2時間にわたり会談し、IMF出資比率(出資割当率)改革がソウルでのG20首脳会合で決着が付くよう努力するとの回答を得た。

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