【ソウル29日聯合ニュース】韓国銀行が29日に発表した5月の国際収支動向(速報値)によると、先月の経常収支は38億3000万ドル(約3420億円)の黒字を計上した。黒字幅は昨年11月に42億8000万ドルを記録して以来、6か月ぶり高水準となった。経常収支はことし2月に1億7000万ドルの黒字に転じ、以後4か月にわたり黒字を続けている。
 黒字幅の拡大には、配当金の支払い減少、サービス収支の改善などが影響した。先月の所得収支は、配当金支払いが前月の22億5000万ドルから3億7000万ドルに大きく減ったことから、前月の13億8000万ドルの赤字から3億ドルの黒字に転じた。
 サービス収支は、旅行やその他サービス収支の改善を追い風に、赤字規模が前月の18億5000万ドルから6億4000万ドルに縮小した。赤字幅は、昨年2月(5億4000万ドル)以来の低水準。
 経常移転収支も、送金の支払いが減ったため赤字規模が前月の4億7000万ドルから1000億ドルに縮小した。
 商品収支(貿易収支に相当)は船舶輸出が前月比で減少し、黒字幅が前月の51億2000万ドルから41億8000万ドルに縮小した。また、先月の資本収支は119億6000万ドルの純流出を記録した。純流出規模は過去3番目に大きい。
 証券投資は前月の55億ドルの純流入から5億9000万ドルの純流出に転じた。金融デリバティブ(金融派生商品)は純流出規模が4億5000万ドルと、前月比2億ドル増えた。直接投資は、純流出規模が前月の12億2000万ドルから5億5000万ドルに縮小した。
 韓国銀行は、3月の北朝鮮魚雷による韓国哨戒艦「天安」沈没事件を受けた地政学的な危機感、南欧の財政危機に伴うウォン安で海外送金と海外支出が減り、経常収支が活況期だった前年同期より改善したと説明している。



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