【ソウル17日聯合ニュース】韓国人男性のがん死亡率が依然として世界最高水準であることが分かった。
 保健福祉部は17日、経済協力開発機構(OECD)が隔年で30加盟国を対象に保健医療状況を調査し発表する「OECD Health at a Glance 2009」の韓国語に要約し、発刊した。
 それによると、2007年の期待寿命は79.4歳で、OECD平均の79.1歳より高かった。1960年と比べると、10年以上延びた。
 今後生きられる期間表す期待余命は65歳の女性が20.5歳で、OECD平均20.2歳を上回ったが、男性は16.3歳でOECD平均16.9歳に及ばなかった。
 こうした男女の差はがん死亡率とも関係がある。女性のがん死亡率は95人でOECD平均の126人より低いが、男性のがん死亡率はOECD平均212人を大きく上回る242人で、4番目に高い。これは韓国男性の高い喫煙率や飲酒率、健康管理を重視しない風潮、精神的ストレスのためと分析される。
 男性の肺がん死亡率も65人で、OECD平均55人より高く、脳卒中死亡率も男性が97人、女性64人で、OECD平均(男性60人、女性48人)を上回った。韓国人全体のがん死亡率は154人で、OECD平均162人より低かった。
 しかし、交通事故死亡率は人口10万人当たり16.1人で、メキシコ(18人)、ポルドガル(17.4人)に次いで3番目に高かった。OECD平均は9.6人。
 「自殺大国」という汚名は今回の資料でも確認された。人口10万人当たり自殺死亡率は21.5人で、OECD加盟国のうち最高だった。ハンガリーが21人、日本が19人、フィンランドが18人で、OECD平均は11.1人だった。1990年から2006年まで自殺死亡率が172%上昇し、メキシコ(43%)や日本(32%)を大きく上回った。OECD全体では20%下落した。
 一方、韓国人の1人当たりの医療費(2007年基準)は1688ドル(約15万4148円)で、OECD加盟国のうち24番目に低かった。OECD平均は2984ドル。国民総生産(GDP)に占める国民医療費の割合もOECD平均8.9%を大きく下回る6.8%と、OECD加盟国のうち26番目だった。家計消費に占める医療費の割合も10.5%で、OECD平均12.9%より低かった。
 ただ、1997年から2007年までの1人当たり実質医療費増加率は8.7%で、OECD加盟国のうち最も高かった。OECD平均(4.1%)を上回る増加率は、健康保険の財政悪化要因となっている。GDPに占める薬剤費の割合も1.7%で、OECDで9番目に高く、健康保険の財政悪化を招いている。
 このほか、1990年から2007年までの医師の増加率は年平均4.5%で最も高かった。OECD平均は2%。ただ、2007年ベースで人口1000人当たりの医師の数は1.7人で、トルコの1.5人を除くとOECD加盟国のうち最も少ない。OECD平均は3.1人で、依然として適正な数に達していない。
 人口1000人当たりの看護師の数もOECD平均9.6人の半数にも及ばない4.2人にとどまったほか、薬剤師の数もOECD平均76人を下回る65人だった。
 一方、医療設備は世界最高水準だった。人口100万人当たりのMRI(磁気共鳴画像装置)の数は16台でOECD平均11台より多く、コンピューター断層撮影(CT)スキャナーも37.1台で、OECD平均22.8台より多かった。救急患者用の治療用病床も人口1000人当たり7.1床と、日本(8.2床)に次いで2番目に多かった。OECD平均は3.8床だった。


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