【ソウル15日聯合ニュース】北朝鮮の政党と団体が南北共同宣言10周年の連合声明を出し、「破局に直面した南北関係の唯一の打開策は、南北共同宣言と南北首脳宣言を尊重し実践すること」だと主張した。朝鮮中央通信が15日に伝えた。
 声明は、南北共同宣言を「これまでのあらゆる南北合意の総集大成となる統一の最高の旗印」と評価。同宣言を擁護・支持する者とは所属、政治的見解、過去を問わず手を結んでいくが、否定・冒とくし踏みにじる者は絶対に許さないと主張している。
 また、米国は「わが民族を分裂させた張本人と同時に統一を妨害する主犯」で、南北共同宣言の前進を妨げる最も大きな障害物だと指摘した。米国は宣言の履行を妨害せず、民族と南北関係に干渉してはならないと強調した。
 北朝鮮最高人民会議の楊亨燮(ヤン・ヒョンソプ)副委員長も、14日午後に平壌・人民文化宮殿で開かれた南北共同宣言発表10周年記念中央報告会で、「反統一勢力の無分別な戦争挑発策動が招いた今日の厳重な事態を打開できる唯一の方法は、共同宣言を固守し徹底して履行することだと」、同様の主張をしている。
 南北共同宣言は、2000年6月15日、当時の金大中(キム・デジュン)大統領と金正日(キム・ジョンイル)総書記による南北首脳会談で締結された。
 一方、北朝鮮は14日にも、南北共同宣言10周年を迎えての「詳報」を朝鮮中央通信社を通じ発表。南北関係悪化の責任を全面的に韓国当局に転嫁した。詳報は、李明博(イ・ミョンバク)大統領を名指しし、「逆賊のやからは歴史的な北南(南北)共同宣言と北南首脳宣言を全面否定し、北南関係を極端な対決関係に戻した統一のかたき」だと主張した。
 韓国哨戒艦「天安」沈没事件にも言及し、「調査団などというものを担ぎ出し事件の責任をわれわれにかぶせ、反共和国全面対決を宣布することで北南関係を最悪にした」と強調した。

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