会見する片報道官=9日、高興(聯合ニュース)
会見する片報道官=9日、高興(聯合ニュース)
【高興9日聯合ニュース】国民の期待を一身に集めた韓国初の人工衛星搭載ロケット「羅老(ナロ)号」(KSLV-1)打ち上げが、離陸3時間前に延期となった。
 教育科学技術部と韓国航空宇宙研究院は9日夜に会見し、「本日午後5時に羅老号2回目打ち上げを予定していたが、発射台の消火装置の誤作動により、延期することを決定した」と明らかにした。
 教育科学技術部の片京範(ピョン・ギョンボム)報道官は、現在、韓国とロシアの専門家が消火装置誤作動の原因と、発射台設備および羅老号本体に及ぼす影響などの把握に向け、点検作業を続けていると伝えた。打ち上げを安全に成功させるため、発射台と羅老号への影響を精密に分析し、消火装置誤作動の原因究明と補完措置を取る必要があると述べた。今後の打ち上げ日程は、技術的な検討を終えた上で、補完措置に要される時間と気象状況などを考慮し、羅老号管理委員会が調整する計画だと説明した。
 このため、再度の打ち上げの日時など、今後の日程は極めて不透明なものとなった。当分は気象状態が良くないとの分析もあり、次の打ち上げは予備日の今月19日を越え、かなりの期間延期される可能性も持ち上がっている。
 教育科学技術部の説明によると、推進剤注入の準備段階が進められるなか、午後1時52分ごろ、発射台の消火装置に誤作動が発生し、ノズル3か所から消化液が噴出したため、打ち上げ運用が午後2時2分に中止された。消火装置は、発射台システムを構成する設備のひとつだが、ロケットや周辺に火災が発生する非常事態に備える補助設備で、ロケットに直接かかわる装置ではない。ひとまずロケットへの影響はないと伝えられた。

 一方、羅老宇宙センターが位置する全羅南道・高興郡一帯の今後の天候は、梅雨前線の影響を受ける可能性を完全に排除することができない状況だと分析された。
 気象庁関係者が聯合ニュースの電話取材で伝えたところによると、10日から済州で雨、11日からは南部地方に雨雲が張り出す見込みで、高興郡も12~13日は雨が降らなくても雲が多いなど、ロケット打ち上げには厳しい天候となりそうだ。また、来週も晴天は保障できない状態で、現時点で打ち上げに適した天候を予想するのは難しいとしている。



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