懇談会での李大統領(中央)=9日、ソウル(聯合ニュース)
懇談会での李大統領(中央)=9日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル9日聯合ニュース】李明博(イ・ミョンバク)大統領は9日、北朝鮮の魚雷攻撃による海軍哨戒艦「天安」沈没事件を受けての韓国政府の対北朝鮮対応に関連し、「今は(北朝鮮が)正しい道に進むようにする過程」だとの考えを示した。
 青瓦台(大統領府)に民主平和統一諮問会議ユーラシア地域諮問委員らを招き行った懇談会で、北朝鮮は過ちを過ちと認めなければならないとした上で、このように述べた。金恩慧(キム・ウンヘ)報道官が伝えた。
 李大統領は、今後、類似の事態が発生すれば断固として対応するとしながらも、「これ以上の挑発がないようにしなければならない」と強調した。北朝鮮が核を放棄し、朝鮮半島の平和維持に向け努力すれば、韓国は当然優先的に北朝鮮をサポートすると述べ、「朝鮮半島を危険地域ではなく平和と安定を象徴する地域にしなければならない」と主張した。
 また、目標は南北の対決ではなく、戦争抑止と朝鮮半島の平和と安定だと強く述べ、次に南北の共同繁栄を実現してこそ、最終目標の平和的統一が実現できるとした。北朝鮮が苦しければ当然助ける国が大韓民国で、北朝鮮が経済的に自立できるようにしなければ、平和的統一をもたらすことはできないと強調した。

 李大統領はこれに先立ち、青瓦台で外交安保諮問団との懇談会も開催。「天安」事件に関する今後の措置と関連し、「言葉を先に出すよりも北朝鮮が恐れる実質的な措置を取るべき」だとの考えを示した。北朝鮮に断固たる姿勢を示すことが重要で、行動が伴わなければ相手は恐れないと述べた。
 出席者らが伝えたところによると、李大統領は2日に実施された統一地方選挙に表れた民心を、外交安保の面でどう受け入れるかについて討論しながら「外交安保の基礎は揺るぎがなく、一貫性がなくてはならない」との趣旨の発言もしたという。
 諮問委員らは、先月完成した1次報告書の内容を李大統領に報告し、「天安」事件に対する段階別対応策や北朝鮮核問題をめぐる6カ国協議との連係などについて集中的に論議した。
 李大統領と諮問委員らは、北朝鮮に対する制裁における中国の重要性に共感し、中国を説得するアイデアについて意見を交換した。国連安全保障理事会を通じた対北朝鮮制裁の推進や国民の安保意識強化策についても突っ込んだ論議を行ったと、出席者らは伝えた。



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