【ワシントン23日聯合ニュース】米国を代表するシンクタンク、ヘリテージ財団のフェルナー理事長は23日、聯合ニュースとの電子メールインタビューで、北朝鮮が韓国海軍哨戒艦「天安」攻撃のような挑発行為を年内にさらにう可能性があるとの見方を示した。
 フェルナー氏は、北朝鮮の「天安」攻撃は、朝鮮半島の緊張を高め、交渉のレバレッジを確保し、先方から譲歩を引き出すための典型的な手法だと指摘する。「天安」事件は単発的なものではなく、朝鮮半島の緊張を高めるため事前に計画された北朝鮮戦略の第1段階という可能性があるとの考えだ。そうであれば、北朝鮮が11月にソウルで開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)の前に、新たな挑発に乗り出す可能性があるとしている。
 同氏は昨年12月の聯合ニュースとのインタビューでも、朝鮮戦争開始60年のことし、北朝鮮の好戦的な言動や軍事的武力示威があるのではないかと懸念を示していた。米国務省のボズワース北朝鮮担当特別代表の訪朝などで6カ国協議再開が注目されている時期に、北朝鮮の挑発を予想していたことになる。これについて、フェルナー氏は「オバマ政権は当時すでに、中国の『北朝鮮が6カ国協議復帰と非核化の約束を履行する』との伝言は根拠のない主張だと判断していた」と明らかにした。
 「天安」事件に関する韓国と米国の対応策については、独自的制裁と多国間の制裁を結びつけた包括的パッケージで断固たる対応を取るべきだと強調した。韓国は開城工業団地の閉鎖を含め、北朝鮮との経済活動を全面的に中断し、安保の問題点を立て直すため防衛態勢を見直す必要があるとした。また、韓国は国防費を増額し、北朝鮮の通常兵器戦力に対応する軍事プログラムの開発を急がなければならないと指摘した。
 米国政府に対しては、国連安全保障理事会で「天安」攻撃を非難する新しい対北朝鮮決議案の採択を求める韓国の努力を支援することを注文した。オバマ政権は危機に置かれている韓国を全面支援し、北朝鮮の野蛮な挑発行為への対応で、韓国との違いを露呈してはならないと強調した。



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