光州の国立5・18民主墓地で行われた記念式のもよう=18日、光州(聯合ニュース)
光州の国立5・18民主墓地で行われた記念式のもよう=18日、光州(聯合ニュース)
【ソウル18日聯合ニュース】民主化を求める市民と軍が衝突し、多数の犠牲者を出した光州事件(光州民主化運動)から30年を迎え、18日に光州やソウル、釜山、大邱、仁川など全国各地で記念式やイベントが開かれた。
 光州の国立5・18民主墓地での記念式には、鄭雲燦(チョン・ウンチャン)首相
をはじめ、与野党指導部、国会議員、自治体首長、遺家族、市民ら2500人余りが出席した。
 李明博(イ・ミョンバク)大統領は鄭首相が代読したあいさつで、「光州民主化運動の精神は、今日のわれわれに和解と寛容に基づく成熟した民主主義の実現を求めている」と述べた。また、民主英霊の血と汗で成し遂げた民主主義制度が、その精神と文化においても成熟・発展しているのか、改めて省察すべきだと訴えた。
 韓国は権威主義政治が終わり自由な国になったとはいえ、まだ民主社会の自由に見合う成熟した民主主義を達成したとは言いにくいと述べた上で、「数々の分裂や対立が韓国の民主主義の成熟を妨害している」と指摘した。また、南北分断で多くの悲劇を経験したにもかかわらず、地域や階層、理念などにより、再び強固な分断の障壁を作り出していると懸念を示した。
 特に、小さな違いを超え、広い観点から妥協を見出す「中道実用主義」の必要性を力説し、これこそが光州民主化運動の精神を継承、発展させる道であり、先進・一流国の礎になると強調した。
 記念式では、鄭首相の献花と焼香、記念映像の上映、記念のあいさつに続き、釜山や光州の市立合唱団、仁川のオペラ合唱団などが公演を行った。
 李大統領は就任初年度の2008年には記念式に出席したが、昨年は当時の韓昇洙(ハン・スンス)首相が代わりに出席し、あいさつした。
 一方、この日はソウル市庁前広場でも、民主有功者や遺家族ら600人余りが出席するなか、記念式が行われた。



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