今月初めに烏山の産業団地工事現場で発掘された朝鮮時代の灰槨墓(提供写真)=(聯合ニュース)
今月初めに烏山の産業団地工事現場で発掘された朝鮮時代の灰槨墓(提供写真)=(聯合ニュース)
【ソウル13日聯合ニュース】1500年代半ば、朝鮮時代前期の女性とみられるミイラが見つかった。女性の墓は封墳がない状態だったが、付近に夫の墓もあった。夫の墓はまだ発掘されていないが、夫のミイラも発見される可能性もあるという。
 ソギョン文化財研究院は13日、今月初めに京畿道・烏山の産業団地工事現場で、朝鮮時代の灰槨墓が発掘されたと明らかにした。墓内部の木棺の蓋には「宜人驪興李氏之柩」と書かれており、木棺に収められたミイラが、夫の位により「正六品」という地位を与えられていた、士大夫の家の女性だったことが分かる。また、棺からは白甕有蓋壷など10点余りの遺物が見つかった。
 墓の構造と服飾品から、このミイラは壬辰倭乱(文禄・慶長の役)以前の朝鮮時代の女性と推定されると結論が下された。身長は朝鮮時代女性の平均、154センチメートルほど。ミイラの調査に加わった高麗大学教授によると、肺の左右がゆがみ、顔がやつれ全身もやせていることから、慢性疾患から死亡したものとみられるという。また、蔚山博物館関係者は「数十回にわたり現場に出ても、これほど服飾が完ぺきで保存状態の良いミイラに出会うのは難しい」と話す。今回のミイラ発見が、朝鮮時代前期の生活史研究に大いに役立つものと期待される。



Copyright 2010(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0