プレスセンターでの声明発表会見=10日、ソウル(聯合ニュース)
プレスセンターでの声明発表会見=10日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル10日聯合ニュース】韓日強制併合から100年を迎え、韓国と日本の知識人が1910年に締結された韓日併合条約(日本側名称:韓国併合に関する条約)の無効を宣言する声明を同時に発表した。韓国では知識人109人が10日午前にソウル・プレスセンターで、日本では同日に105人が東京・日本教育会館でそれぞれ会見し、A4用紙4枚の声明を出した。
 韓日両国の知識人が大規模な会見を開き、同条約の無効を宣言するのは過去に例がなく、韓国より日本で大きな波紋が広がるとみられる。
 声明は「韓国併合は大韓帝国の皇帝から民衆に及ぶすべての人々の激烈な抗議を軍隊の力で押しつぶし、実行した帝国主義行為で、不義・不正な行為」だと宣言した。
 条約の前文も本文も偽りで、条約締結の手続きと形式にも重大な欠点と欠陥があると指摘。その上で、韓国併合に至る過程が不義・不当なように、併合条約も不義・不当だと主張した。こうした点から、韓日併合条約を当初から違法で無効と解釈した韓国政府の解釈は正しく、韓国の独立運動も違法な運動ではないと発表した。
 また、今回の声明を機に、両国政府の共同声明や日本首相の談話を発表するよう促している。
 両国政府はこれまで、1965年に締結した韓日基本条約(日本側名称:日本国と大韓民国との間の基本関係に関する条約)の中で、「1910年8月22日およびそれ以前に締結されたすべての条約および協定は、もはや無効」だと宣言した第2条をめぐり、互いに異なる解釈を示してきた。
 韓国政府は、韓日併合条約は日本の侵略主義によるもので、不義・不当な条約は当初から違法で無効だと解釈したが、日本政府は対等な立場で自由意志により結ばれたものだと解釈した。
 知識人らはこれと関連し、併合の歴史について今まで明らかになった事実と歪曲(わいきょく)のない認識に基づき振り返ってみると、すでに日本側の解釈は維持できなくなったと指摘した。そのため、条約が当初から違法で無効だったとする韓国側の解釈が共通の見解として受け入れられるべきだと強調した。
 旧日本軍の慰安婦問題についても、まだ解決されたとはいえない状態だが、韓国政府が措置を取り始めた強制動員労働者、軍人・軍関係者への慰労と医療支援に対し、日本政府や企業、国民が積極的な努力で応じるよう訴えた。
 両国の共同声明作業は昨年12月に始まり、約5か月にわたり討論と議論が続けられた。韓国側と日本側の案をめぐり、5回の調整の末、合意案が導出された。
 韓国側関係者は、用語一つ一つに対しても韓日間で激論が繰り広げられ、合意案への署名を撤回した日本側知識人もいたと伝えた。



Copyright 2010(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0