【ソウル3日聯合ニュース】韓国銀行が3日に明らかにしたところによると、第1四半期の旅行収支は19億9000万ドル(約1871億9931万円)の赤字と集計された。前年同期の5億2000万ドルの黒字と比べると、収支は25億1000万ドル悪化した。悪化幅は、統計を取り始めた1980年以降で最も大きい。
 前年同期比の旅行収支は、国際金融危機で海外旅行が急減した2008年第4四半期には43億5000万ドル黒字だったが、次第に黒字が縮小し昨年第4四半期には18億6000万ドルの赤字に転じた。
 第1四半期には、旅行による海外支出が前年同期比16億6000万ドル増え、過去最大の増加幅を記録したのに対し、外国人の韓国旅行による収入は8億5000万ドル減少した。
 月別の旅行収支をみると、赤字幅は1月の8億9000万ドルから2月には4億5000万ドルに縮小したが、3月には6億6000万ドルと再び拡大した。
 旅行収支の急速な悪化は、何よりウォン高の影響が大きいと分析されている。対ドル相場は昨年9月の1ドル=1219.15ウォンから、ことし1月には1138.82ウォンまでウォン高が進んだ。2月には1157.08ウォンとやや下落したものの、3月には1137.64ウォンと、2008年9月(1130.40ウォン)以来のウォン高を記録した。
 また、これまで海外旅行を控えていた人々が景気回復と実質所得の増加を見込み、海外に出かけていることも一因となった。法務部が集計した第1四半期の出国者数は297万6549人で、前年同期比31.2%増加した。
 こうした傾向から、韓国銀行はことしの旅行収支赤字は昨年よりはるかに増えるものと見込んでいる。
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