会談に先立ち握手を交わす韓中首脳=30日、上海(聯合ニュース)
会談に先立ち握手を交わす韓中首脳=30日、上海(聯合ニュース)
【上海30日聯合ニュース】李明博(イ・ミョンバク)大統領と胡錦濤中国国家主席は30日、上海でおよそ30分間にわたり首脳会談を行った。この席で胡首席は、李大統領に対し韓国海軍哨戒艦「天安」沈没事故犠牲者らへの哀悼の意を伝えた。
 胡首席は会談冒頭に、「この席を借り、沈没事故犠牲者とその遺族に慰労と慰問の意を表する」と述べた。事故に関する公式の立場を中国指導部が示したのはこれが初めて。李大統領は、5000万人の韓国民が今回の件を深刻に受けとめているとし、中国政府の哀悼を韓国民と遺族に伝えると約束した。また、事故原因調査の結果が出次第、中国側に事前に知らせると伝え、中国政府の深い関心と協力を求めた。
 李大統領は、韓国政府は沈没事故を大変慎重に、科学的かつ客観的に調査していると説明し、胡首席は、科学的で客観的な調査を評価すると述べた。
 これに関連し、青瓦台の李東官(イ・ドングァン)弘報(公報)首席秘書官は、沈没事故に対する両首脳の真摯(しんし)な話し合いがあったと伝え、今回の首脳会談は、両国間の事故関連公式協議の最初のボタンだと評した。5月中旬に楊潔チ中国外相の訪韓、同月末には韓中と日本の3カ国首脳会談を控えており、今後、緊密に協議することになると説明した。また、胡首席がメディアに公開する冒頭発言で、このような弔意を伝えたことは、沈没事故に対する中国側の深い関心の反映だとの見方を示した。
 韓中自由貿易協定(FTA)に関しては、現在進行中の共同研究を早期に終わらせ、着実に進展させることで、両首脳が意見を同じくした。李大統領がFTA手順の促進を提案すると、胡首席は「未来を考え、FTAを加速化するのが良い」と応じた。
 また、2008年に結んだ両国間戦略的協力パートナー関係が順調に発展してきたことを評価するとともに、高官級の人的交流の拡大など、政治、経済、社会、文化などあらゆる分野にわたり両国関係を深め発展させることで合意した。
 このほか、2012年両国貿易2000億ドル達成に向けては、企業はもちろん政府間でも緊密に協力することにした。上海万博が開かれることしが韓国の「中国訪問の年」、来年は中国の「韓国訪問の年」ということを念頭に、民間交流を活性化することでも一致した。
 胡主席は、11月に韓国で開催される主要20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)、2012年の麗水万博の成功に向け、積極的に協力するとした。



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