セミナーのようす=27日、ソウル(聯合ニュース)
セミナーのようす=27日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル27日聯合ニュース】韓国、日本、タイの北朝鮮拉致被害者とその家族が、27日にソウルで「北朝鮮の拉致と解決策」をテーマにセミナーを開き、国際社会の関心を訴えた。
 1975年に東海(日本名:日本海)で漁業中に北朝鮮警備艇に拉致され、2005年に韓国への帰還を果たしたコ・ミョンソプさんは、「北朝鮮警備艇に船を占拠され、船員33人とともに元山に連れて行かれた。故郷に帰してくれとハンガー・ストライキもしたが、北朝鮮は威嚇し、入北者(自ら北朝鮮へ越境した人)を装わせた」と証言した。
 北朝鮮は自分たちを入北者と持ち上げながらも、あらゆる監視と統制を加え、非常に息苦しい思いで過ごさねばならなかったと振り返り、「北朝鮮に拉致され、人間以下の暮らしを強いられる人がいることを忘れないでほしい」と訴えた。
 日本・拉致被害者家族会代表の飯塚繁雄さんは、日本だけでなく世界12カ国に拉致被害者がいると伝え、金正日(キム・ジョンイル)総書記は自国の利益のため何の罪もない人々を拉致してきたと強調した。国際社会が団結し、この国際犯罪が解決されるよう願っていると、支援を求めた。
 セミナーには、北朝鮮に拉致された56歳になるタイ人女性のおいも出席。「30年もおばを待っていた祖父は、おばが拉致されたことも知らないまま5年前に亡くなった。父は今でも妹に会える日だけを待ちわびている」と訴えた。自国民保護のレベルでタイ政府が問題を解決できるとは期待しておらず、韓国と日本の拉致被害者家族会が最後の希望だと述べた。



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