引き揚げられた「天安」艦首部分=24日、白リョン島(聯合ニュース)
引き揚げられた「天安」艦首部分=24日、白リョン島(聯合ニュース)
【ソウル25日聯合ニュース】黄海・白リョン島沖で韓国海軍哨戒艦「天安」が沈没した事故の原因の調査を進める軍・民間合同調査団は25日、沈没原因について、船体に直接の打撃が加えられたのではなく、隣接距離での強い爆発によるものと暫定結論を下したと伝えられた。
 政府高官情報筋は25日、調査団科学捜査チームが引き揚げられた艦首切断面を肉眼鑑識とカメラ撮影で分析した結果、「水中での非接触打撃」と暫定的に結論を出したと明らかにした。
 これは、魚雷など水中兵器が「天安」を直接打撃したのではなく、船体の下部またはごく近くで爆発があったことを意味すると説明した。1次調査の結果と同様に、今回も外部爆発による事故の可能性が一層高まったと述べた。また、船体底面から1メートルの水深、またはごく隣接した距離で魚雷が爆発すれば、「バブルジェット」現象が発生しない可能性もあるとした。
 別の情報筋は、艦首切断面の内部鑑識の結果、魚雷などが船体を破り爆発したことを示す痕跡はなかったと伝えた。切断面内部に火災の痕跡はなく、電線などの状態も艦尾切断面内部と似ており、外部爆発による沈没と判断したと説明した。

 一方、24日は午前8時から艦首引き揚げ作業が開始され、午後12時20分ごろ、艦首をバージ船に積載・固定する作業に成功した。
 艦首甲板の76ミリ主砲の砲身は一部破損し、40ミリの副砲も本体が破損、砲身が曲がっていた。ブリッジに破損はなかったが、後部のマストをはじめ煙突付近の甲板10メートル余りが衝撃により破損し、沈没後に分離したとみられる。マスト下側のハッチ(開口部)は取っ手が落ち、斜めに倒れた状態で、煙突も10メートル余りが折れていた。切断面左の下段部も左側に斜めに裂けており、強い衝撃により沈没したことがうかがえる。
 艦首と艦尾の切断面下段部を照らし合わせると山型になっており、外部衝撃による爆発力がしたから上ってきたことを示している。切断面はがたがたで鋭く突き出ており、切断面上部、甲板の上側も完全に破損していた。ただ、船体底面に設置された固定型ソナー(音響探知機)には破損がなく、座礁の可能性はないことが確認された。
 艦首引き揚げにより、事故当時艦首部分にいたと思われる行方不明の乗組員7人のうち、パク・ソンギュン下士の遺体が船体内部地下で発見された。パク下士は事故当時、ジャイロ室付近で当直勤務に当たっていた。軍は最初の爆発があったのがジャイロ室半径5~10メートル付近と推定しており、パク下士は爆発とほぼ同時に海水に飲み込まれたものとみられる。残る6人の遺体は見つからないまま、軍は午後8時をもって捜索作業を終了した。
 「天安」沈没から20日目に艦尾が、29日前に艦首がそれぞれ引き揚げられ、乗組員104人のうち58人が救助され、行方不明者6人を除き40人の遺体が回収された。


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