スビール・ロール韓国担当課長(資料写真)=(聯合ニュース)
スビール・ロール韓国担当課長(資料写真)=(聯合ニュース)
【ワシントン22日聯合ニュース】国際通貨基金(IMF)アジア太平洋局のスビール・ロール韓国担当課長は23日、韓国は近く金利を暫定的に引き上げても景気回復に支障を来たすことはないと見通した。
 聯合ニュースの単独インタビューに応じたロール課長は、韓国経済の目を見張る回復勢は、積極的な景気てこ入れ策が大きな役割を果たしたもので、現在、回復は順調に進んでいると評価した。その上で、今後は拡張的マクロ政策を撤廃する時期と速度について考慮する必要があると指摘した。
 韓国の成長勢は強く、全般的な景気鈍化の可能性もないことを考慮すれば、韓国には近く金利を暫定的に正常化する余地があると述べた。
 IMFのリプスキー筆頭副専務理事も、2月の訪韓時に聯合ニュースのインタビューで、韓国は比較的早期に、通貨政策を段階的に正常化する必要があると述べている。ロール課長の発言は、韓国が本格的な出口戦略を駆使する時期が迫っていることを、改めて示唆したものと受け止められる。韓国はすでに、利上げを除きすべての部門で流動性縮小に着手した状況だ。IMFの勧告通り利上げを行えば、本格的な出口戦略を断行することになる。
 IMFは、韓国政府は民間部門の宛然とした回復と国際共助を強調しながら機会をうかがっているが、現在の韓国経済の体力ならば、利上げを断行してもダブルディップ(二番底)に陥る可能性はないとみている。
 ロール課長は、韓国の経済状況はIMF期待値と一致しており、産業生産、消費などの指標はいずれも良好だと評価した。ただ、下半期は景気回復の勢いがやや鈍化、輸出増勢も若干落ち、拡張的財政政策の撤回なども影響するだろうと見通した。そうした線上から、IMFは先の世界経済見通しで、韓国のことしの成長率を4.5%で維持したと説明した。その上で、在庫と施設投資などで予想より強い回復が見込まれるとし、韓国の経済見通しを上方修正する可能性は多少あるとの見方を示した。
 また、国際格付け会社が韓国の信用格付けを引き上げたことは、韓国経済はグローバル経済危機をうまく克服したというIMFの見解を裏付けるものだと強調した。韓国は、銀行システムと大企業が堅固で政府政策は強力、公共負債は国際収支より極めて低い水準で維持されており、財政安定性に対するリスクもないという長所を持っていると評価した。



Copyright 2010(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0