この関係者によると、軍当局は、韓国の全海上を監視する海軍戦術指揮統制システム(KNTDS)や哨戒艦ソナー(音響探知機)の性能をはじめ、対北朝鮮潜水艦作戦能力、黄海警戒作戦計画の一部など、敏感な内容も漏れたと判断している。敵が知ってはならない内容が含まれている以上、対応策を講じることは避けられないと説明した。
軍当局は、特にKNTDSとソナーの性能が公開されたことに敏感な反応を見せているが、事故原因を説明する過程で、軍自らKNTDSの画面表示など具体的な性能に言及し、哨戒艦の「耳」となるソナーの性能も一部公開した。機密流出は「無防備な当局が自ら招いた」面が強いという指摘も出ている。
国防部は、事故当日の白リョン島付近の海洋環境から、ソナーが約2キロメートル前後の潜水艦、半潜水艇、魚雷を探知できる確率は70%だと説明した。これに対し、軍要職を務めた一部予備役将校らは、探知率は50%ほどにすぎないと主張している。このため当局はまず、水上艦から北朝鮮の潜水艦、魚雷、機雷など水中兵器を探知する装備とセンサーの補強を優先して進める計画だ。
また軍内外から、北朝鮮潜水艦の通信内容を傍受して得た情報が詳しく公開されたことは致命的なミスだとの指摘があがっている。
国防部の金泰栄(キム・テヨン)長官は、「天安」沈没前後の5日間に北朝鮮の潜水艦基地・琵琶串で「サンオ(サメ)」級潜水艦が稼動し、2隻のうち1隻は琵琶串にとどまっていることが確認されたが、1機は行方不明だったと、国会緊急懸案質問で明らかにした。これは、北朝鮮の潜水艦と黄海潜水艦基地が交信する特定周波数を韓国軍が知っているという事実を、北朝鮮側に伝えたことになる。
白リョン島基地に設置された熱感知装置の実際の画面状態と機能も公開されており、北朝鮮軍に防御の手がかりを与えたとも指摘された。軍はこれを新型に交換する計画だ。黄海の最高経済体制発令暗号も国防部の発表資料に明記されたため、変更することになった。
軍関係者は「軍の発表に対する不信感から、あれこれ正直に公開したため、保安性の検討などをする余裕がなかったのは事実」だと話した。その上で、機密流出の水準を厳正に評価し、保安策を講じると強調した。
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