【ソウル8日聯合ニュース】ことしの国家債務が、当初の予想を下回る390兆ウォン(約32兆3541億円)台にとどまる見通しだ。ことしの財政赤字も30兆ウォン水準と、昨年より大きく改善すると予測された。
 企画財政部が8日に明らかにしたところによると、2009会計年度国家決算報告書を基にことしの国家債務を推算した結果、当初の予想407兆1000億ウォンより15兆~16兆ウォン少ない390兆ウォン前半・中盤を記録するものと分析された。
 こうした見通の根拠には、まず昨年の国家債務が予想より6兆4000億ウォン少なかったことが挙げられる。単純にこの額だけを除いても、ことしの債務は400兆7000億ウォンに縮小する。また、昨年の歳計剰余金のうち2兆8000億ウォンを追加すると、負債は397兆9000億ウォンに減ることになる。
 ことしの外国為替平衡基金債券(外平債:外貨資金の需給調節を目的とした債券)約20億ドル(約1863億円)のうち、実際の発行額は非常に少なくなると見込まれる上、数兆ウォンに達する歳出不用額(歳出予算のうち実際に支出されなかった額)まで考慮すると、国家債務は392兆ウォンほどに縮小する見通しだ。
 さらに、景気回復の可視化でことしの経済成長率が政府見通しの5%を超えることもあり得るため、債務がこれよりさらに減る可能性も少なくない。
 こうしたことから、ことしの国家債務対国内総生産(GDP)比は、政府予想の36.9%から34%後半~35.2%に縮小すると見込まれる。
 国家債務は1998年に80兆4000億ウォンを記録して以来、2000年が111兆4000億ウォン、2004年が203兆1000億ウォン、2008年が309兆ウォンと毎年急増を続けた。政府は昨年に2010年予算案を組む際、景気状況からことしの債務が400兆ウォンをはるかに超えるものと懸念を示していた。
 政府はまた、財政赤字を意味する管理対象収支について、ことしは30兆1000億ウォンの赤字と見込んだ。昨年の43兆2000億ウォンの赤字より13兆1000億ウォン減る予想だ。管理対象収支は2007年に3兆6000億ウォンの黒字を計上したが、2008年には15兆6000億ウォンの赤字に転落し、昨年は赤字幅が大きく拡大した。
 統合財政収支は昨年の17兆6000億ウォンの赤字より15兆6000億ウォン改善し、2兆ウォンの赤字と予想した。ことしは追加補正予算の編成がない上、景気の好転で歳入が増え、赤字国債の発行が減ると見込まれるためだ。



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