08年から10年までの金正日総書記の写真。上段は08年8月~09年8月で、下段は09年12月~10年2月=(聯合ニュース)
08年から10年までの金正日総書記の写真。上段は08年8月~09年8月で、下段は09年12月~10年2月=(聯合ニュース)
【ソウル9日聯合ニュース】北朝鮮メディアの写真を見ると、2009年4月以降、金正日(キム・ジョンイル)総書記の手の色が著しく黒ずんで見える半面、爪の色は健康な人に比べると不透明に白くなっていることが分かった。
 聯合ニュースが9日までに写真を分析したところ、金総書記が脳卒中で倒れる直前の2008年8月に軍部隊を視察するようすを撮った写真はもちろん、脳卒中からある程度回復し、同年11月に公開活動を再開した当初の写真を見ても、爪はまだ比較的に透き通った肌色を帯びていた。しかし、2009年4月に最高人民会議(国会に相当)の主席団に立った金総書記の手は、顔に比べると黒っぽく、爪も不透明な白色だった。2009年5月の空軍部隊視察、8月のクリントン元米大統領との会見、12月の金日成大学視察、ことし2月の王家瑞・中国共産党対外連絡部長との面会などでも、同様の状態と観察された。
 これについて医学専門家らは、金総書記が透析を必要とする水準の腎臓疾患を患っていることを間接的に示す有力な証拠と判断している。
 写真を見たソウルのある大学病院の腎臓内科教授は、腎臓が良くなく体に尿毒素がたまれば、日に焼けやすくなり貧血もひどくなるとし、「金総書記の手の甲がひどく黒く、爪が白いのは、こうした理由のためとみられる」と診断した。別の腎臓内科専門医も、人工透析をすれば肌が黒ずみ、貧血が起こる場合が多いとしながら、金総書記の手は以前より黒く、爪は白すぎるように見えると分析した。
 専門家らによると、人工透析をしても正常な腎臓機能の10分の1の機能しか果たせない上、金総書記が高齢という点を考慮すると、金総書記の体内に尿毒素と不必要な水分がたまり続けている状態が、好転するどころか悪化している可能性が大きいと指摘した。
 複数の対北朝鮮筋は、金総書記は脳卒中からある程度回復したものの、糖尿病などによる慢性の腎不全のために2009年5月から人工透析を始めたと伝えている。
 韓国政府当局者は「金総書記の状態について言えることは、現在、北朝鮮を統治するのに何ら問題がないということだ」と答えるにとどめ、具体的な健康状態については確認に応じなかった。


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