【ソウル16日聯合ニュース】北朝鮮で食糧難が深刻化し、先月中旬以降、餓死者発生が都市地域を中心に急速に広がっていると伝えられた。対北朝鮮人権団体「良き友人」が16日のニュースレターで、北朝鮮中央党幹部の話として伝えた。
 それによると、1月中旬までは咸鏡南道・端川、咸鏡北道・清津、平安北道・新義州の順で餓死者発生が多かったが、現在は平安南道・平城、順川が最も多く、次いで咸鏡南道・咸興、端川、清津の順になっている。1月中旬以降、餓死者発生が全域に広がり、急速に増加しているという。
 また、平城市幹部の話として、デノミネーション(通貨呼称単位の変更)以降、新しい通貨の供給を多く受けた農民はそれなりに生活を維持している半面、都市では餓死する労働者が続出していると伝えた。デノミ後に市場が閉鎖され、商品供給体系が整っていない状況で、食糧供給も途絶えためと説明している。
 特に、平城市の場合、昨年6月の卸売市場閉鎖で住民の経済状況が悪化していた上に、デノミまで実施され、商売に依存していた労働者が餓死しているという。平城市と順川市の党は、昨年の農作物収穫量のうち約65%を軍糧米として回収する一方、農民には平均5か月分だけ配分し、食料不足が深刻になっている。
 ニュースレターは、配給問題を解決しないまま性急に市場まで閉鎖したために、都市の労働者が餓死しているとの指摘が、党の一部から出ていると付け加えた。


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