【ソウル11日聯合ニュース】統一部の玄仁沢(ヒョン・インテク)長官は11日に韓米協会の招請講演で、先ごろ開かれた金剛山・開城観光再開をめぐる南北実務会談と関連し、今回南北が会ったということだけで金剛山の観光を再開するのは難しいとの認識を示した。
 政府は2008年7月に金剛山で韓国人観光客が北朝鮮兵士に射殺される事件が発生して以降、確実な真相究明、再発防止、身辺安全保障問題が解決されてこそ観光が再開できるとの立場を守ってきた。
 玄長官は、こうした政府の姿勢は今後も変わらないとした上で、「北朝鮮が韓国の条件、要求を受け入れるかはさらに見守る必要があるが、罪のない国民が犠牲になる金剛山観光が再びあってはならないと考えている」と強調した。
 一方、南北首脳会談に関しては、「現在のところ進んでいるものは何もない」としながらも、北朝鮮核問題の解決・進展、拉致被害者や韓国軍捕虜など人道的問題の解決に役立つなら、会談の開催が可能だと述べた。
 南北は8日、金剛山観光中断から約19か月ぶりに観光再開に関する実務会談を行ったが、真相究明、再発防止、身辺安全保障を求める韓国に対し、北朝鮮側はこうした課題はすべて解決されたとの立場を示し、溝を埋めることができなかった。


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