握手を交わすアッバス議長と鄭首相=10日、ソウル(聯合ニュース)
握手を交わすアッバス議長と鄭首相=10日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル10日聯合ニュース】鄭雲燦(チョン・ウンチャン)首相は10日、訪韓中のパレスチナ自治政府のアッバス議長と首相公館で夕食をともにし、両者間懸案と文化交流、中東平和などについて幅広く意見を交換した。
 鄭首相は、アッバス議長の初訪韓を歓迎し、「韓国とパレスチナは遠く離れているが、苦境から未来を切り開いているという点で多くの共通点がある。韓国の開発経験をパレスチナと共有できることを望んでいる」との考えを示した。また、経済発展には何より優秀な人的資源を基盤に絶えず力量を強化することが重要だとしながら、パレスチナは国家建設への強い熱望を背景に、高い教育熱と優秀な人的資源を保有しており、未来は決して暗くはないと述べた。
 アッバス議長は、韓国政府がパレスチナの経済発展に向け、来年から5年間、2000万ドル(約18億円)を支援すると決めたことに、謝意を表した。
 鄭首相はこのほか、両者間文化交流が活発化するなか、聖地巡礼なども目的で毎年3万~4万人の韓国民がパレスチナを訪問していると紹介し、訪問韓国人の安全に対する格別の関心を求めた。

 一方、アッバス議長はこの日、ソウル市内のホテルで韓国国際協力団(KOICA)の朴大元(パク・デウォン)理事長らとも面会した。
 学校や青少年センターの建設事業や基礎保健医療サービス事業など、韓国の無償援助はパレスチナの経済社会発展に大きく寄与していると感謝を伝えたほか、学校・情報通信技術教育施設の建設などに対するKOICAの積極的な支援と、無償協力事業の拡大を求めた。
 朴理事長は、アッバス議長の初訪韓を歓迎しながら、パレスチナ自治政府首班の韓国訪問が韓国・アラブ関係の改善にも画期的な転機をもたらすだろうと述べた。今後のパレスチナへの無償協力事業について、教育、保健医療、行政制度分野のほか産業エネルギー分野も並行して行うとの考えを示し、関連事業を多く開拓し進めることができるよう、自治政府が積極的に協力してほしいと呼びかけた。
 KOICAはことし、パレスチナに800万ドル以上の無償援助事業を行う計画で、昨年より大幅に多い102人の研究生を韓国に招くことを予定している。



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