【ニューヨーク28日聯合ニュース】韓国の第4四半期の実質国内総生産(GDP)が0.2%増にとどまり、見通しを下回ったが、米国の主要投資銀行は韓国の景気は依然として段階的な回復局面にあると評価している。
 聯合ニュースが28日までに入手したモルガン・スタンレー、JPモルガン、シティグループ、ゴールドマン・サックスの大手4社の韓国経済に関する報告書によると、各社は、韓国は昨年第4四半期に製造業と建設業の不振、輸出と民間消費萎縮により予想を下回る成長率となったが、新たな停滞局面を意味するものではないと分析した。また、韓国の成長率見通しについて、4社とも従来の見通しを修正していないか、または修正計画をうかがわせていない。
 モルガン・スタンレーは「表面上、失望的な数値の昨年第4四半期成長率は、それまでの3四半期に予算が先に支出されたために景気刺激効果が低下したため」と述べた。ただ、第4四半期の資料で示された施設投資の大幅増は、経済が実質的に回復に向かいつつあることを意味するものだと評価した。同社は韓国のことしの成長率を5%と予想している。これについて、以前は同社の予想が楽観的すぎるという受け止め方もあったが、今はコンセンサスができているとし、ことしはより安定した、バランスの取れた成長になると予想した。
 JPモルガンも、期待以下だった第4四半期の成長率が、今後の軟調を予告するものか、それとも前四半期(3.2%)の大幅増による技術的な調整なのかが重要だとした上で、「われわれの観点では、技術的な調整に近い」と述べた。
 ゴールドマン・サックスは、期待より弱い第4四半期成長率のために、ことし上半期に利上げがないとみていた同社の見解が大きな支持を得ているとし、これは韓国政府が最近繰り返している立場とも軌を同じくするものだと述べた。ことし第3四半期に0.25%、第4四半期にさらに0.25%の利上げがあると見通した。
 シティグループは、昨年第3四半期の急成長と、市場期待より低かったとはいえ第4四半期のプラス成長は、韓国経済が依然として緩やかな回復過程にあるものだと分析した。サービス分野が着実に回復し続けている一方で、製造業分野が相対的に不振、具体的には造船と石油化学が半導体と鉄鋼の好調を相殺したと指摘した。また、速い景気回復と強いインフレ圧力で、韓国銀行が政策金利を引き上げる準備をする必要があると述べ、ことし上半期に利上げに着手する可能性が高いとの見方を示した。
 韓国銀行が今週発表した2009年第4四半期の実質GDP(速報値)は、前四半期比0.2%増、前年同期比では6.0%増と、同行が先月11日に示した見通しの0.3%増、6.2%増に及ばなかった。

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