【ソウル27日聯合ニュース】全世界の空港に設置または導入が推進されている全身透視スキャナーが、仁川国際空港など韓国の国際空港にも導入される。
 国土海洋部は27日、新種の航空テロの脅威に備え、韓国の主要国際空港に全身透視検査が可能なスキャナーを上半期中に設置し、運営する計画だと明らかにした。
 このスキャナーは、従来の金属探知機では発見しにくかったセラミック製の兵器や粉末爆薬などを隠し持っていても、接触検査を行わずに探知できる。
 昨年12月の米機爆破テロ未遂事件を受け、米国や英国、オランダなどでは試験的に導入されており、カナダやフランス、タイなどは設置方針を決めているなど、海外の国際空港でも導入が加速化している。
 国土海洋部は同スキャナーによる乗客のプライバシー侵害問題と関連しては、運営に先立ち、韓国空港公社など関係機関と保護対策を講じ、施行することを決めた。
 第1次保安検査で疑わしいと判断された乗客や航空機の安全を脅かす要注意乗客に限り同スキャナーによる検査が行われる。妊婦や乳幼児、障害者は対象から除外する予定だ。
 スキャナーには検査イメージを保管したり、出力・伝送・保存する機能はなく、顔など身体の主要部分はぼやけたイメージで処理されるなど、プライバシーを最大限保護できる装備が設置される。また、イメージ分析室を隔離することでイメージ分析要員が乗客を見られないようにし、カメラや携帯電話などの持ち込みも禁じる。検査統制要員も検査イメージを見ることはできない。
 併せて、乗客荷物の液体爆発物を探知するため、現在、金浦、金海、済州空港で使われている液体爆発物探知機を、上半期中に仁川空港にも導入する。
 国土海洋部は、最新の航空保安検査装備を設置・運営することにより、11月に開催が予定されている主要20カ国・地域(G20)首脳会合(金融サミット)の出入国安全を確保するなど、航空保安レベルを一層高めることができると期待している。

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