【ワシントン21日聯合ニュース】米マサチューセッツ州の連邦上院議員補欠選挙で民主党候補が敗北したことを受け、韓米自由貿易協定(FTA)の年内批准が一層難しくなる見通しだ。
 選挙敗北で上院での民主党議席が安定多数の60議席を割り込んだことから、オバマ大統領の今後の国政運営にも大きな狂いが生じることとなる。ただでさえ優先順位が低い韓米FTA問題は、さらに後回しにされる可能性が高い。
 キム・チャンジュン元下院議員は21日、「今回の敗北で、民主党は11月の中間選挙で負けるかもしれないという危機感を覚えるようになった」と指摘。ホワイトハウスと民主党としては、中間選挙を国政の運命を分ける選挙と受け止めねばならず、韓米FTAに留意する余地がなくなったとし、ことしの韓米FTA批准は「可能性がなくなったも同然」と述べた。
 駐米韓国大使館はこれまで、オバマ大統領の当面の内政最大懸案である医療保険制度改革法案の処理後に、米議会の韓米FTA批准に向けた「チャンスの窓」が開かれるものと予測してきた。しかし、民主党が地盤マサチューセッツ州で予想外の敗北を喫し、改革法案の立法は壁にぶつかり、また、オバマ大統領の政治的資産・立地が非常に目減りしてるため、韓国が期待するこうしたシナリオは望めそうにない。
 自動車業界や労働組合の声を代弁する民主党の一部議員による韓米FTA反対意見は大きく、オバマ大統領が党を分裂させかねない韓米FTA議題を公論化するには、政治的負担が一層大きくなった。11月の中間選挙勝利を目指し全力を挙げねばならないホワイトハウスと民主党としては、これに障害となる政策はしばらく持ち出さない可能性が高く、ここに韓米FTAも含まれるとの見方が優勢だ。


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