【ワシントン20日聯合ニュース】米国に本部を置く国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)が20日、世界の人権状況に関する年次報告書を発表。北朝鮮は昨年の憲法改正で「人権を保護し尊重する」との条文を盛り込んだが、人権状況は依然、ひどいものだと評価した。北朝鮮の憲法改正は、劣悪な人権記録に継続して向けられる国際世論をとりなす、イメージ改善用のものとみられると述べた。
 また、北朝鮮には、野党や言論の自由、宗教の自由がなく、任意逮捕と拘禁、収容所の収容者に対する虐待などが深刻な問題となっていると指摘した。子どもを含め数十万人が反政府活動を行ったとして拘束され、政治犯収容所で強制労役に就いているほか、国の財産を盗んだ住民は、「反社会主義犯罪者」として周期的に公開処刑されていると伝えた。
 HRWは、北朝鮮の改正された憲法では、金正日(キム・ジョンイル)総書記をすべての国家業務を掌握する首領と規定していると紹介。2008年9月に脳卒中を患ったと報じられた金総書記のリーダーシップが弱まっているといううわさを抑圧するための憲法改正だろうと分析した。

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