インタビューに応じる柳宗夏総裁=12日、ソウル(聯合ニュース)
インタビューに応じる柳宗夏総裁=12日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル12日聯合ニュース】大韓赤十字社の柳宗夏(ユ・ジョンハ)総裁は12日、「南北当局間の対話再開前でも、北朝鮮と先に南北離散家族問題だけは話し合い家族再会が推進されるよう、力を注ぐ」と述べた。柳総裁は聯合ニュースの新年インタビューで、高齢となった離散家族が亡くなる前に宿願を果たせられるようにすることが急務だとし、再会問題を政治や当局間対話とは別に推進すべきとの考えを示した。
 具体的な計画はないとしながらも、約1か月後のソル(旧正月)を機にした再会行事も検討していると述べた。北朝鮮に家族再会を提案する可能性をほのめかす発言だ。
 現政権での南北離散家族再会は、昨年の秋夕(旧盆)に1回行われたきりだ。この時に北朝鮮側は人道的支援を要求したが、支援に関し南北間に溝があるなど、再会行事はその後実現していない。
 柳総裁は大韓赤十字社の今後の北朝鮮支援・協力は、乳幼児や弱者階層を優先対象として進めると明らかにした。しかし、人道的なレベルを超える本格的な食糧支援問題は当局間の会談で決定される事案だと述べ、一線を画した。
 一方、南北関係の見通しについて、「李明博(イ・ミョンバク)大統領が新年演説で『新たな転機』に言及、北朝鮮も(新年)共同社説で『南北関係の改善』を強調しており、変化が予想される」と述べた。意味ある対話が行われるという希望を抱くこともできるが、重要なことは核問題解決への大きな転機が作られるかどうかとの見解を示している。柳総裁は金泳三(キム・ヨンサム)政権で、外務部長官と青瓦台(大統領府)外交安保首席秘書官を務めた経験を持つ。
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