ベック研究員(資料写真)=(聯合ニュース)
ベック研究員(資料写真)=(聯合ニュース)
【ワシントン6日聯合ニュース】中国は朝鮮半島の安定を最優先の関心事とし、統一を願っておらず、北朝鮮の崩壊で統一への動きが始まった場合には、その混乱が中国にまで広がらないよう真っ先に中朝国境を遮断すると、米国の専門家が予測した。
 米スタンフォード大学アジア・太平洋研究センターのベック研究員は6日にワシントンで朝鮮半島統一に関する講演を行い、「中国は朝鮮半島で南北が統一することを全く望んでいない。同地域に対する中国政策の最優先順位は安定だ」と述べた。1990年代半ばに北朝鮮で大飢饉(ききん)が発生すると、中国は北朝鮮から流入した数千人の難民問題に悩まされ、教訓を得たという。北朝鮮内の問題発生のために中朝国境地帯が不安定になることを最も避けたがっている、と強調した。
 ベック研究員は、中国は特に、国内に朝鮮半島統一の流れに関心を持つ韓民族が居住することを警戒していると指摘。内部の崩壊であれ外的要因であれ、北朝鮮の問題を発端として統一へのプロセスが始まる場合、中国が取る一番最初の措置は、国境地帯を封鎖し「緩衝地帯」を設けることだと予想した。そうすることで、北朝鮮の混乱が国境を越え中国に及ぶことを遮断するのだとした。
 さらに、「韓国が主導する統一韓国は、米国の全幅的な支持を得て一層近しい関係を維持するだろう」と述べた。その場合の中国の行動を予測するのは難しいと言いながらも、中国は北東アジアの戦略的利益と国益のため、米国と同盟を維持する統一韓国との関係を確立し直そうと積極的な役割を果たすと予想した。また、日本も中国と同様に、朝鮮半島の統一を望んでいないとした。
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