南禅寺の初彫高麗大蔵経を調査する関係者ら=(聯合ニュース)
南禅寺の初彫高麗大蔵経を調査する関係者ら=(聯合ニュース)
【ソウル6日聯合ニュース】高麗大蔵経研究所は6日、日本の南禅寺(京都)が所蔵する高麗版の初彫大蔵経約1800冊に対する基礎デジタル資料化作業が、昨年11月に完了したと明らかにした。データベース化の第1次作業となるもので、2004年から6年を要した。その報告会を京都で開催する予定だ。
 実務作業を担当した同研究所のオ・ユンヒ所長によると、これら初彫大蔵経は、国内はもちろん、日本の専門家にも公開されていなかった珍しい経典だ。木版1面を1ページとすると、南禅寺の大蔵経は計8万ページに上る。
 今後は、このデータベースをどのように活用するかを話し合う。研究所は当初、研究所のウェブサイトを通じ一般公開する考えだったが、国内の学者がほとんど関心を示さないのに比べ海外の学会は高い関心を示していること、また、ハッキングの危険もあったことから、現在はアクセスを厳しく制限している。
 データベース化作業には2004年から昨年まで、国庫2億7000万ウォン(約2200万円)を含む約6億ウォンの年間予算が投じられた。
 初彫大蔵経は、高麗玄宗2年(1011年)に高麗王朝で印刷された仏教経典の集大成で、その全体像をうかがえるまとまった印刷本や木版は存在しない。現存する初彫大蔵経として存在が把握されているのは、国内では全国で約300冊にとどまる。一方、日本には南禅寺に約1800冊、対馬に600冊がある。

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