新年国政演説を行う李明博大統領=4日、ソウル(聯合ニュース)
新年国政演説を行う李明博大統領=4日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル4日聯合ニュース】李明博(イ・ミョンバク)大統領は4日、青瓦台(大統領府)で新年国政演説を行い、ことしは南北関係にも新たな転機をつくりだすべきだと述べた。
 李大統領は、南北が常時に対話できる機関を設ける必要があるとし、北朝鮮が真に心を開き対話と協力への道に踏み出すことを期待した。さらに「北朝鮮が早期に6カ国協議に復帰することを促す」と述べ、そうすることで朝鮮半島の非核化が進展し、本格的な南北協力の道が開けるとの考えを示した。特にことしは朝鮮戦争発生から60周年にあたっており、北朝鮮と対話した上で北朝鮮での韓国軍遺骨発掘事業を推進すると述べた。
 3大国政運営の基調としては、グルーバル外交強化、経済活力の向上と先進化改革、親庶民・中道実用政策を掲げた。核心となる5大課題には、経済再生、教育改革、地域発展、政治先進化改革、全方位外交を挙げた。
 李大統領はまず、「より大きな大韓民国」をつくるために世界中の国と全方位の外交を繰り広げると明らかにした。中でも「韓中日関係を一層緊密にし、新アジア外交に一層拍車をかける」と述べたほか、アフリカ外交の強化を打ち出した。国際的な責任の強化として、政府開発援助(ODA)と国連平和維持活動(PKO)参加を拡大する。アフガニスタンへのPKO派遣にも言及した。
 政治の先進化改革については、全国民が生産的、合理的、国民統合の政治を期待しており、これ以上先延ばしにはできないと述べるとともに、国民の自由を守る土台である法秩序の先進化を確立すると強調した。すでに動き始めている行政区域の改編では、自律統合に乗り出す自治体を積極支援する考えだ。排他的な地域主義の緩和と対決政治の克服に向け、選挙制度改革も今年達成すべき課題とした。
 一方、李大統領は経済再生を政府のことし一番の国政課題に挙げた。その核心は雇用創出にあるとし、上半期に非常経済体制を終え、下半期には国民が経済回復の温もりを体感できるよう、総力を傾けると説明した。また、教育改革はまだ現場や保護者が変化を実感できないでいるが、これを無事定着させ、国民の信頼を得られるようにすると約束した。

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