【ソウル26日聯合ニュース】来年から3年間適用される韓国銀行の中期物価安定目標が、消費者物価上昇率3.0%を基準に上下1.0ポイントと定められた。これを受け、物価安定目標範囲は現在の2.5~3.5%から2010~2012年には2.0~4.0%に拡大される。
 韓国銀行は26日、同日の金融通貨委員会でこのように決定したと発表した。範囲拡大は、最近の消費者物価の動き、主要国の事例などを総合的に考慮し決定したもの。消費者物価の変動性を考慮すると、従来の上下0.5ポイントではやや狭いと説明した。
 韓国銀行関係者は、来年以降、決定的な不確実性が持続するうえ、国際原材料価格や為替相場の動向などで物価変動幅が拡大する可能性があることを考慮したものだと話した。
 韓国銀行はまた、現在は特定年度の物価が許容範囲を超えても、3年平均が範囲内であれば目標達成と評価してきたが、来年からは毎年、物価が範囲内に収まるよう管理することを決めた。
 今回の決定により、韓国銀行は景気回復に向け、より伸縮性のある通貨政策を取ることができる見通しだ。
 LG経済研究院は、物価安定目標範囲の拡大で、韓国銀行は金利引き上げ負担が軽減され、低金利持続の余地が生じたと説明する。今後の通貨政策は、物価よりも景気の流れに、より焦点が当てられると予想した。
 ただ、韓国銀行は、今回の範囲拡大は今後の物価与件の不確実性を反映したもので、通貨政策基調の変化を意味するものではないとしている。物価安定目標の中心値は、現行と同一の3%で維持する。
 韓国銀行は、年5.25%だった基準金利を昨年10月から毎年引き下げ、ことし2月には2.00%とした。その後11月現在まで、9か月間凍結された状態だが、来年初めには利上げが始まるとの見方が出ている。一方、企画財政部をはじめ政府は、景気状況は依然として不確実なだけに、来年上半期以降に金利を引き上げるのが望ましいとの立場だ。

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