【ソウル16日聯合ニュース】日本の「ものづくり」の原点を紹介した書籍が発刊された。
 大韓貿易投資振興公社(KOTRA)は16日、京セラや日清食品など「ものづくり企業」と呼ばれる日本の製造企業10社を紹介した書籍「日本人はなぜモノをうまくつくるのか~ものづくり名家の秘法解剖」を発刊した。

 全世界のセラミックス市場シェアの7割を占めている京セラは、「心を中心にした経営」をモットーにしている。製品を構成する細かい部品まで真心を込めてつくるという戦略が原点にある。

 約100年間、消しゴムだけにこだわってきた株式会社・シードは、「おもしろい職場」を追求する。社員それぞれが新しいアイディアを思いついたときの感動に喜びを感じ、これを商品開発につなげ、ライバル会社より一歩先をいく。

 世界で初めて即席カップめんを開発した日清食品が成功を収めた背景には、愛され続ける製品をつくりたいという創業者のこだわりがあった。本当のものづくりには、どんなに優れた技術で誕生した製品でも、一時的な流行にとどまるべきではないとする企業哲学が反映されねばならない。

 そのほか、顧客に「ノー」と言う瞬間、ものづくりの情熱は消えるという矢野特殊自動車、肉眼で確認できる技術だけ特許を申請し、ほかの技術は機密を維持するというミクロン精密などの事例が紹介されている。

 KOTRAの韓定鉉(ハン・ジョンヒョン)日本事業団長は、高い技術力と職人魂で知られる日本の製造名家は、目先の利益追求より従業員と顧客、社会全体の利益を考える経営哲学から出発したと説明した。

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