【ソウル16日聯合ニュース】世界的な競争力を備えた10大素材の開発を目指し、政府が2018年までに1兆ウォン(約776億円)を投じる。知識経済部は16日、こうした内容を柱とする「部品・素材競争力向上の総合対策」を策定したと明らかにした。現在は先進国の6割程度にとどまる韓国の中核素材の技術水準を、9割まで引き上げたい考えだ。
 総合対策によると、政府はまず、固有のブランド化が可能な10大核心素材の開発という目標のもと、素材生産企業と需要企業、学会、シンクタンクなどからなる「企業型事業団」を構成する。事前に設定した目標を達成できなければ課題を中断する制度も導入し、必要な場合は課題別に複数の研究主体を選定し、競争を誘導する計画だ。
 開発は基幹技術の確保と応用中核技術の確保、事業化開発の3段階で進め、来年から2018年にかけ財政資金1兆ウォンを投じる。知識経済部側によると、10大素材の対象として、現時点ではチタン素材、ナノガラス、高分子電解質素材などがほぼ決まっており、残りは議論を踏まえて決定する。
 また、1兆ウォン規模の素材専門ファンドを設立し、素材企業に対し事業化に必要な資金を支援することにした。
 100大輸入部品・素材から10ずつ選んで支援する、自立化技術開発事業も推進される。輸入規模が大きいか、あるいは未来に需要急増が予想される品目を来年1月までに選定し、部品・素材企業と需要企業の共同研究・開発(R&D)を支援する計画だ。2012年までに2000億ウォンを投資する。
 知識経済部関係者は「部品・素材事業に約2兆6000億ウォンの財政を投じ、これに民間部門の投資まで合わせれば、この10年間の部品・素材事業投資額よりも大きくなる」と説明している。

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