技術流出事件の捜査状況を説明する検察関係者=11日、ソウル(聯合ニュース)
技術流出事件の捜査状況を説明する検察関係者=11日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル11日聯合ニュース】双竜自動車の先端技術が、同社を買収した中国の上海汽車集団(SAIC)に流出したことが検察捜査から明らかになった。
 技術流出事件を捜査していたソウル中央地検の先端犯罪捜査1部は11日、国庫支援で開発されたディーゼル・ハイブリッドカーの技術などをSAIC側に流した容疑(不正競争防止および営業秘密保護に関する法律違反など)で、双竜自の常務クラスに当たる総合技術研究所長ら研究員7人を在宅のまま起訴した。検察は、この研究所で副所長として勤務しながら、中国本社の指示でこれら研究員から先端技術を入手した中国人(中国滞在)については起訴中止とした。
 検察によると、総合技術研究所長らは2006年7月、この中国人からハイブリッド・コントロール・ユニット(HCU)のソースコードをSAICに提供するよう求められ、技術移転に関する理事会決定などの手続きを経ず、類似モデルを開発するSAICにソースコードを流した疑いをもたれている。
 双竜自は、国家ハイブリッド新動力開発事業の一環として政府から研究開発費の半分に当たる56億ウォン(約4億3140万円)の支援を受け、自動車技術開発コンサルティングを行うドイツのFEVと関連技術を開発した。SAICもFEVとガソリン・ハイブリッドカーの技術開発を進めたが、進展状況が思わしくない状況だった。
 HCUはディーゼル・ハイブリッドカーのエンジンや変速など各性能をコントロールし、燃費と性能を最適化する中核技術で、2007年8月には国の中核技術に指定された。
 また、所長らは2005年4月にテスト用ハイブリッドカーを作る際、知人を通じてライバル社の現代自動車からハイブリッドカー専用回路図を違法に入手し、これを研究中の自社製品に使用したことがわかっている。
 検察は2006年8月、双竜自労働組合の技術流出に関する告発を受け、3年余りにわたり捜査を続けてきた。
 SAICは2005年1月に双竜自の筆頭株主になったが、買収から4年後のことし1月、双竜自の法定管理(会社更生法に相当)申請を受け、同社の経営から事実上撤退した。

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