【ワシントン9日聯合ニュース】北朝鮮非核化をめぐる米国の努力が実を結んでいない状況のなか、進展のためには包括的な合意を追及する必要があると、新米国安全保障センター(CNAS)が9日、対北朝鮮交渉戦略に関する報告書で提案した。
 CNASはオバマ政権の外交戦略の理論的土台を提示したといわれるシンクタンク。報告書は、元・現官僚や学者、政治家、企業家、メディア関係者など韓米の北朝鮮専門家50人以上のインタビューを土台に作成された。
 CNASは対北朝鮮交渉の障害要因について、北朝鮮が核開発計画を交渉を通じ放棄する意思があるか明確ではないとした上で、「これを克服するには包括的な合意を促し、北朝鮮の真意を試すべき」と記している。報告書はまた、米国からさらに譲歩を引き出そうと限定的な合意を利用する北朝鮮の戦略に巻き込まれないためには、北朝鮮が具体的な非核化措置を取らない限りは、利益確保の機会を減らすという不可逆的な措置を主張すべきだと強調した。
 こうした提案は、交渉の解決策として、韓国政府が提案する交渉方法「グランド・バーゲン」と一脈通じる「包括的な合意」を提示したという点で注目される。また、米政府の高官がオバマ大統領のアジア訪問を前に、韓国の聯合ニュースや日本のメディア向けの会見で明らかにした対北朝鮮交渉認識とも一致する。
 CNASは、オバマ政権のフロノイ国防次官(政策担当)とキャンベル国務次官補(東アジア・太平洋担当)が共同設立し、オルブライト元国務長官が理事を務めている。

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