【ソウル9日聯合ニュース】政府は先月16日の南北赤十字実務接触で北朝鮮から人道的支援を要請され、トウモロコシ1万トンを援助することを同月26日に北朝鮮に通知したが、北朝鮮は具体的な立場を知らせてきていない。そのためか、政府も支援準備の速度を落としているような雰囲気を漂わせている。
 統一部は先月29日から今月4日にかけ、政府官庁次官級による南北交流協力推進協議会の書面会議を行い、トウモロコシ1万トン分の支援費約40億ウォン(約3億1100万円)を南北協力基金から支出することで意見を取りまとめた。しかし、9日午前現在、基金支援の最後の手順となる統一部長官による署名が終わっていない。これに関し千海成(チョン・ヘソン)報道官は同日の会見で、「議決協議の過程で関係官庁で提示した意見などに対し、内部検討が進んでいる」と説明した。
 こうした状況に対し一部では、韓国が通知した支援提案に北朝鮮が回答を明示していないことを踏まえ、政府が支援準備速度を調整しているのではないかという観測も出ている。支援用のトウモロコシを購入した後で北朝鮮が受け取りを拒否すれば問題が生じるため、購入前に北朝鮮の受け入れ意思を確認しようと時間を稼いでいるという可能性が指摘されている。

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