「アラオン」の引き渡し・命名式のようす=6日、仁川(聯合ニュース)
「アラオン」の引き渡し・命名式のようす=6日、仁川(聯合ニュース)
【ソウル6日聯合ニュース】国土海洋部が6日午後、仁川内港の第1埠頭(ふとう)で韓国製砕氷研究船「アラオン号」の引き渡し・命名式を開催した。
 「全世界の海を縫って進め」という意味で「アラオン」と命名されたこの船舶は、来月19日に南極に向かい、84日間の砕氷能力テストと第2基地候補地の探査を行った後、来年3月12日に再び仁川港に戻る予定だ。
 「アラオン号」は一度に70日間、約3.7万キロメートルの航海が可能で、厚さ1メートルの氷を割りながら時速約5.6キロメートルで運航できる最先端の砕氷研究船。
 船首は特殊な鉄鋼材で作られ、厚さは一般船舶の2倍以上となる。また、厚い氷を船体の重さで割れるよう、重心点の移動を可能にした。極限の寒さに耐えるため甲板全体に熱線を敷き、氷の塊に行く手を塞がれた場合に船体が左右に動いて砕氷できるよう、船首にはスクリュープロペラが取り付けられた。
 船舶は、極地の海洋生物と地質、気候変動を研究するため、高音波を用いて海底の形状を三次元で再生できるマルチビーム測深機など、60種類余りの先端装置を備えている。ヘリコプターも搭載され、砕氷船が入れない地域の探査活動も可能だ。
 国土海洋部関係者は、南極に基地を持つ20カ国のうち、韓国はこれまで独自の砕氷研究船がなく研究に制約が多かったと説明。「アラオン号」が資源の確保と南極第2基地建設、北極海の航路開拓といった分野で大きな役割を果たすものと期待を示した。

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