基調演説を行う李明博大統領=4日、ソウル(聯合ニュース)
基調演説を行う李明博大統領=4日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル4日聯合ニュース】李明博(イ・ミョンバク)大統領は4日、北朝鮮核問題が解決しない限り、南北間協力にも限界があるしかないとの見解を示した。ソウル市内で開かれた英調査機関エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)によるビジネスラウンドテーブルで基調演説を行った。
 李大統領は「南北間の経済協力拡大は、北東アジアだけでなく全世界の平和と持続発展にも大きな助けとなるだろう。そのためには南北間協力の大きな障害要因となっている北朝鮮核問題が解決されなければならない」と述べた。また、自身が提案した北朝鮮核問題解決に向けた「グランドバーゲン(一括妥結)」についても言及。6カ国協議参加国の間ではすでにこの案に大枠で共感する雰囲気ができているとしながら、「北朝鮮が真剣さをもって対話に復帰し、一括妥結案など核問題解決に向けた方策をともに模索することを期待する」と強調した。
 こうした発言は、北朝鮮が核問題をめぐり米国との直接接触を試みると同時に、韓国に対しても融和的な態度を取ってはいるものの、真剣な姿勢で核問題解決に臨まない限り、南北関係の進展は難しいというメッセージと受け止めることができる。
 一方、韓国経済の見通しについては「まだ経済回復に関する不確実性も共存しているが、第4四半期も韓国経済はプラス成長を続け、来年には正常な成長軌道に戻るものと期待する」と述べた。世界経済の不安要素を考えると、景気回復が本格化するには国内の景気刺激と雇用創出に向けた企業投資活性化の努力が続けられる必要があるとし、政府はそのための措置を進めるとした。また、いわゆる出口戦略については、各国と合意した一般原則と緊密な国際協調を通じ実行するのが望ましいと述べた。

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