【ソウル15日聯合ニュース】韓国と欧州連合(EU)は15日、自由貿易協定(FTA)に仮署名する。
 外交通商部が明らかにしたところによると、仮署名は同日午後5時半(韓国時間)にベルギー・ブリュッセルで行われ、金宗フン(キム・ジョンフン)通商交渉本部長とEU欧州委員会のアシュトン委員(通商担当)が協定文に署名する予定だ。仮署名後は協定文の内容が公開される。
 交渉の最終段階まで争点となっていた関税還付は、EUが許可することに合意した。重大な変化がある場合は上限を適用することで折り合いが付いた。また、サービス分野では、韓国が第三国とFTAなどで追加的な開放を約束した場合にはEUにも同じく適用する未来最恵国待遇条項が含まれた。しかし、合意した開放水準を後退させる貿易措置を取らないというラチェット条項は盛り込まれていないもようだ。
 EUは27加盟国に5億人の人口を抱え、国内総生産(GDP)規模が17兆ドル(約1565兆円)に達する世界最大の単一市場で、中国に続き2番目に対韓貿易規模が大きい。FTA発効後は相当な経済的効果があると予想されている。また、韓国・EU間FTAは、アジア市場でEUと競合関係にある米国にも影響を与え、批准同意をめぐりこう着状態に陥っている韓米FTAを進展させ、今後の中国、日本とのFTA交渉にも肯定的な影響を与えると期待される。
 仮署名後は、合計1000ページに上る協定文の翻訳作業が進められるが、EUは公用語の23言語に翻訳するため、約3~4か月かかる見通しだ。
 韓国政府は、翻訳作業が終了すれば国内の批准手続きを踏み、来年1~2月中の正式署名と同7月の発効を目標に作業を進める計画だ。しかし、依然、国内の農畜産業界や自動車工業協会などがEUとのFTAに反対しているため、今後の手続きが順調に進むとは楽観できないとの見方もある。

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