【ソウル29日聯合ニュース】北朝鮮が近ごろ、国際社会からの食糧支援を「リアルタイム」で積極的に公開している。
 朝鮮中央通信は28日、ベトナム政府が北朝鮮に支援したコメが同日に南浦港に到着したと報じた。北朝鮮の自然被害と関連し、ベトナム政府がこれまで数回にわたり食糧を寄贈した事実もあわせて伝えた。
 実際に、ベトナムは2007年10月、水害を被った北朝鮮に5万ドル(約449万円)相当の支援物資を伝達すると発表した。2002年6月には5000トンのコメも支援している。
 同通信はこれに先立ち25日には、ロシアが支援する食糧が羅先港に到着したと報じた。こうした支援の報道は、食糧支援を希望する意向を示したものと解釈される。
 北朝鮮は核問題や長距離ロケット発射問題をめぐり米国との対立が高まった3月、米国の食糧支援を拒む立場を同国に通知した。しかし、自由アジア放送(RFA)が先ごろ米議会調査局関係者の発言を引用して報じたところによると、米朝対話が再開の兆しをみせるなか、オバマ政権は北朝鮮が食糧支援を要請してきた場合に備え、すでに実務対策班を構成し対策を検討しているという。
 また、北朝鮮・朝鮮赤十字会中央委員会の張在彦(チャン・ジェオン)委員長は26日、南北離散家族再会行事のため金剛山を訪れた柳宗夏(ユ・ジョンハ)大韓赤十字社総裁に対し、韓国は今回の再会に関する北朝鮮の好意に見合う「好意」を示してはどうかと述べ、遠まわしにコメや肥料の支援を求めた。
 ただ、青瓦台(大統領府)の朴先圭(パク・ソンギュ)報道官は28日、現段階では北朝鮮に対する大規模な食糧・肥料支援は検討していないと伝えている。
 北朝鮮はことし、肥料不足や日照りなどで特にトウモロコシを中心に作況が悪いとされる。国連食糧農業機関(FAO)は、北朝鮮は今後170万~180万トンの食糧を外部から調達する必要があると見込んでいる。

Copyright 2009(C)YONHAPNEWS. All rights reserved. 0