【ソウル30日聯合ニュース】北朝鮮の週刊新聞「統一新報」が、故金大中(キム・デジュン)元大統領の弔問のためソウルを訪れた北朝鮮特使弔問団が李明博(イ・ミョンバク)大統領と会談し南北関係発展について真摯(しんし)に意見を交換したことは、「民族のために真に幸いで、北南(南北)関係の新たな地平を開く歓迎すべきことだ」と評価した。
 北朝鮮特使弔問団と李大統領の会談について北朝鮮が直接の論評を出したのは、23日の会談実施以来、これが初めて。統一新報は対外広報用週間新聞で、朝鮮労働党機関紙「労働新聞」や内閣機関紙「民主朝鮮」とは異なり、「無所属の代弁紙」を掲げてはいるが、北朝鮮当局の指針に厳密に従うメディアだ。「幸い」「新たな地平を開く歓迎すべきこと」など、かなり肯定的な評価を明記していることが注目される。
 朝鮮中央通信など北朝鮮メディアは、特使弔問団のソウル訪問と李大統領との会談、平壌帰還を比較的迅速に伝えたが、論評や評価などは一切なく、事実報道に一貫していた。
 統一新報は、「南北関係の正常化は民族の要求だ」と題した論評で、南北関係は1年半にわたり断絶と悪化の一路を歩み、対話もなく協力もない朝鮮半島で日々広がっていくのは、軍事的緊張と戦争脅威だけだったと振り返った。しかし、それは韓国政府の対北朝鮮対決政策が原因だという責任転嫁の表現はまったく用いず、「戦争の入り口まで至ったことは、われわれ民族の悲劇であり北と南すべての不幸」だと強調している。
 また、「民族は今、断絶した北南関係が1日も早く正常化され、平和繁栄の明るい道が開かれることを願っている。北南関係を正常化することは民族史の要請であり、時代の切迫した要求だ」と述べ、南北関係正常化の必要性を力説した。さらに、南北関係正常化には「互いの思想と制度を認め尊重し、北と南が不幸な過去から脱し、団結と協力の精神で新たに出発しなければならない」と、新出発論も展開している。南北関係転換の突破口はすでに開かれているとし「これからはそれをうまく活用し、民族の明るい未来をどう開拓していくかだ」と述べた。
 統一新報はさほど長文ではないこの論評で、「北南関係正常化」という表現を4度にわたり使用している。
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