【ソウル30日聯合ニュース】政府は幹細胞分野で2015年には世界トップ5入りすることを目標に、年間の研究・開発(R&D)投資費を現在の3倍にあたる1200億ウォン(約92億3000万円)に拡大する。政府が30日に明らかにしたところによると、28日に開催された国家科学技術委員会運営委員会で、教育科学技術部と知識経済部、保健福祉家族部、食品医薬品安全庁、企画財政部が共同で幹細胞研究活性化案を確定した。
 この研究活性化案は、幹細胞市場の先占・技術競争力の向上に向け国レベルの戦略をまとめたという点で時宜を得たと評価される。世界の幹細胞市場は年平均24.5%の急成長が見込まれており、米国はじめ主要国は政府レベルで支援を強化している。一方、韓国では投資がむしろ減る傾向にあり、技術競争力もこの数年、世界12~14位にとどまっている。
 そのため政府は、同分野のR&D投資額を今年の402億ウォンから2015年には1200億ウォン水準まで引き上げることを目標に、毎年増額する計画だ。特に、既存・新規の幹細胞研究陣のうち有望な20チームを選定し、研究内容に応じ年間5億~10億ウォンを2年間にわたり支援する。2年後にこれら研究チームのうち、技術水準が高く、経済的な波及効果が大きい研究を行う力量のあるチームには、さらに3年間、年10億~20億ウォンを支援する方針だ。
 一方、検証を経た幹細胞株の安定的・効率的な供給に向けては、国立幹細胞バンク(仮称)を設立し、国内の幹細胞株に対する国際的な信頼度を回復するという方針も立てた。同時に、幹細胞研究の実用化・産業化を目的に、国際的に公認された幹細胞株の臨床と生産インフラ構築も進める。
 あわせて政府は生命倫理制度の先進化にも取り組み、幹細胞研究に対する国民向け広報を行う。海外での信頼向上のために国際協力も強化していく。

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