本格的なバカンスシーズンを迎え、海外旅行客で混み合う仁川国際空港(29日撮影)=(聯合ニュース)
本格的なバカンスシーズンを迎え、海外旅行客で混み合う仁川国際空港(29日撮影)=(聯合ニュース)
【ソウル30日聯合ニュース】国際金融危機以降、観光収支(その他一般旅行収支)が黒字を続けていたが、第2四半期は赤字に転じた。観光収支赤字は、韓国人の海外観光支出額が国内の観光収入額を上回ったことを意味する。
 韓国銀行が30日に明らかにしたところによると、観光収支は昨年第3四半期には15億4800万ドル(約1472億円)の赤字だったが、第4四半期に5億2200万ドルの黒字に転じた。関連統計の作成が始まった2006年以来、初めての黒字計上だった。ことし第1四半期にも5億2900万ドルの黒字を記録したが、第2四半期には4億2900万ドルの赤字に転落した。
 月間ベースでは、国際金融危機が起こった昨年10月からことし3月まで、ほぼ毎月1億~2億ドル台の黒字を計上した。為替相場が一時的に安定をみせた昨年12月に1900万ドルの小幅赤字を計上したのが唯一の例外だった。一方、ことし第2四半期は4月が7700万ドルの赤字で、赤字幅は5月が1億6300万ドル、6月が1億9000万ドルと増え続けている。
 海外観光支出は、昨年11月に3億5500万ドルまで減少したが、先月には5億9400万ドルに増加した。同期間、国内観光収入は6億200万ドルから4億400万ドルに減少した。
 観光収支と合わせて旅行収支赤字の主因に挙げられる留学・研修収支は、昨年11月に赤字幅が1億6400万ドルまで縮小したが、先月には2億9500万ドルに再び拡大した。治療などを目的とした健康関連旅行収支も、同期間に40万ドルの黒字から200万ドルの赤字に転じた。
 海外支出が再び増加しているのは、ウォン高が進んだ上に第2四半期に景気が回復に転じたとの認識が広まったためとみられる。ウォンの対ドル相場は、米リーマン・ブラザーズ破たんで金融危機が本格化する直前の昨年8月の1ドル=1047.11ウォンから、昨年3月には1453.35ウォンまで下落したが、先月には1262.28ウォンまで持ち直した。韓国銀行が発表する消費者心理指数は3月に84を記録して以来、4か月連続で上昇し、今月は109まで上がった。
 同行関係者は、海外旅行が本格化し外国の学校が始まる7~9月には、旅行収支の赤字幅がさらに拡大するものと見込んでいる。

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