【ソウル29日聯合ニュース】米国が韓国に提供する「拡大抑止(第三国攻撃からの同盟国防衛)」にはミサイル防衛(MD)計画も含まれていることが確認された。
 複数の軍消息筋が29日に明らかにしたところによると、シャープ在韓米軍司令官は26日に陸軍士官学校で行った特別講義で、先の韓米首脳会談で採択された「韓米同盟に向けた共同ビジョン」に明示されている「拡大抑止」について具体的に説明した。
 シャープ司令官は、李明博(イ・ミョンバク)大統領とオバマ米大統領が首脳会談で合意した内容がいくつかあるとし、その一つ目として拡大抑止を挙げた。拡大抑止には米国の「核の傘」政策、朝鮮半島に対する正規戦力の増強と能力向上があり、MD計画も含まれていると明らかにした。
 米国は2002年に発表した核態勢見直し(NPR)で、拡大抑止の手段として大陸間弾道ミサイル(ICBM)、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)、戦略爆撃機の3大打撃手段にMD計画を追加したが、MD計画が拡大抑止として提供されることが確認されたのは今回が初めてとなる。
 拡大抑止に含まれたMD計画は、北朝鮮が核弾頭を装着したミサイルとICBMを発射した場合に米国が朝鮮半島方面へイージス艦を前方展開し、迎撃ミサイルを発射したり、ハワイなどに配備した高高度迎撃システムを稼動することを意味したものとみられる。
 シャープ司令官は「米国の韓国に対する公約は確固であり、今後もさらに強固なものになる」と述べた。韓国は域内で安定を提供する中心国の役割を果たすことになり、それに伴い米国の韓国に対する公約の変化や弱化はなく、むしろより強化された関係が維持されるだろうと強調した。

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