開発されたパンクロマチック染料感応太陽電池=29日、ソウル(聯合ニュース)
開発されたパンクロマチック染料感応太陽電池=29日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル29日聯合ニュース】可視光の全領域の光を吸収できるパンクロマチック染料感応太陽電池の技術が国内研究陣により開発された。
 韓国科学技術研究院(KIST)太陽電池研究センターのパク・ナムギュ博士チームが、同技術に関する研究論文を英国科学誌「ネイチャー・マテリアルズ」電子版に28日付で発表した。
 研究陣の成果は、可視光全領域を吸収する燃料感応太陽電池技術に集約される。燃料感応太陽電池は次世代太陽電池として脚光を浴びてきたが、二酸化チタニウムの粒子からなるフィルムが1つの染料だけを吸着できるという構造から、広範囲の光を活用することが難しいという問題を抱えていた。これを解決するためには、互いに異なる波長の光を吸収する染料を二酸化チタニウムのフィルムに選択的に吸着させなければならないが、これまでの技術では実現できなかった。
 パク博士チームは、クロマトグラフィーの原理を用いて染料の選択的な吸脱着が可能な移動相(mobile phase)と固定相(stationary phase)の物質を開発し、互いに異なる色相の染料を選択的に垂直配列することに成功した。11%水準の染料感応太陽電池の効率を画期的に高めるものと期待される。
 同研究は、KISTの機関固有事業と教育科学技術部の未来有望パイオニア融合技術研究事業の支援を受け、KIST所属の韓国研究陣により進められた。

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