【ソウル28日聯合ニュース】北朝鮮の昨年の経済成長率が10年ぶりに韓国を上回ったと推計され、南北間の経済力格差も縮小したことが分かった。韓国銀行が28日、関係機関の資料を基に分析した「2008年北朝鮮経済成長率推定結果」で明らかにした。
 昨年の北朝鮮の実質国内総生産(GDP)は前年比3.7%増加し、韓国のGDP増加率(2.2%)を1.5ポイント上回った。北朝鮮のGDP増加率が韓国を上回ったのは、通貨危機直後の1998年以来、10年ぶり。当時、韓国はマイナス6.9%、北朝鮮はマイナス1.1%を記録した。
 北朝鮮のGDPは、1999年から増加を続け、2006年から2年間は減少した。再び増加に転じたものの、韓国銀行関係者は「気象条件が良く穀物生産量が増加したことや、6カ国協議の結果、重油と原材料の支援が行われるなど、一時的要因に基づくもの」とし、成長動力が改善されたと見るのは難しいと述べた。
 産業別にみると、農林漁業は麦類(マイナス10.1%)とトウモロコシ(マイナス2.7%)の生産が振るわず、漁獲量(マイナス3.6%)も減少したが、稲(21.7%)や一部雑穀(マイナス2.7%)の生産量が大幅に増えたため、全体的には8.2%増加した。林産物と畜産物は前年とほぼ同じ水準だった。
 製造業は、軽工業生産の増加転換と重化学工業の成長勢拡大で2.5%増。鉱業は、石炭や鉄鉱石、マグネサイトなど金属と非金属鉱物の生産増で2.3%増えた。建設業は、平壌市の再建・近代化事業や発電所の改補修などで住居用建物の建設と土木建設を中心に1.15%、電気ガス水道業は6.1%、サービス業は卸小売と運輸業の好調で0.7%、それぞれ増加した。
 昨年の北朝鮮の名目国民総生産(GNI)は、27兆3472億ウォンと集計された。韓国のGNI(1030兆6363億ウォン)は北朝鮮の37.7倍だが、2007年には39.3倍だったのと比べると、格差はやや縮小したことになる。韓国銀行は昨年、2007年の南北の名目GNI格差を36倍と発表したが、このほどGNI算出の基準年度が2000年から2005年に変わり、数値を修正した。
 北朝鮮の住民1人当たりのGNIは、117万4000ウォンだった。韓国(2210万4000ウォン)との格差は18.1倍だが、2007年(18.9倍)よりはやや縮まった。
 南北貿易規模は、1.2%増の18億2000万ドルを記録した。開城工業団地の原副材料搬出などが増えたが、対北朝鮮支援規模が減少したことで韓国から北朝鮮への搬出は14.0%減少した半面、北朝鮮から韓国への搬入は委託加工品目と開城工業団地の生産品を中心に21.8%増加した。
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