【ソウル31日聯合ニュース】韓米の情報当局が、北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射を準備している状況をとらえたもようだ。
 情報担当の中核当局者は30日、聯合ニュースの電話取材に対し「最近、北朝鮮・平壌近くの兵器研究所で貨物列車3両に長距離ミサイル1基を積んでいるようすがとらえられた。ICBMが確実と把握されている」と明らかにした。北朝鮮が急いで発射台に設置した場合、準備を終えるのに2週間程度所要するものと予想され、早ければ来月発射の可能性があるとの見方を示した。
 政府筋はこれについて、「発射準備中の長距離ミサイルは、4月5日に太平洋に発射された長距離ロケットと大きさ、規模の面で類似する」とし、これから推し量り、当時発射したロケットの推進体を使用した射程4000キロメートル以上の「テポドン2号」改良型の可能性が高いと説明した。射程4000~6500キロと推定されるテポドン2号は大陸間弾道ミサイルに分類される。
 消息筋は「咸鏡北道花台郡舞水端里のミサイル発射場周辺で車両や人のせわしい動きがとらえられている。長距離ミサイルを発射するための作業に見える」と伝えている。
 情報当局者は、すでに発射台の方へと移動を始めたもようとした上で、「ICBMを発射する可能性が高いと予想し、韓米の情報当局で緊密な協力体制を整え状況を綿密に把握している」と強調した。韓米情報当局では北朝鮮がICBM発射準備を急いでいることについて、来月16日に予定された韓米首脳会談を念頭に置いたものではないかとの分析も出ていると伝えられた。
 軍当局は、北朝鮮がICBM発射準備と並行し、近く黄海沿岸で艦対艦または地対艦短距離ミサイルを発射しようとする動きもとらえており、警戒態勢の強化など備えを徹底している。6月1~2日に済州道で開かれる韓国・東南アジア諸国連合(ASEAN)特別首脳会議に合わせ北朝鮮が挑発する可能性も警戒している。
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